“ゼロコロナ”で迷走気味だった中国スマホ市場 2023年に注目すべき3つのポイント山根康宏の中国携帯最新事情(2/2 ページ)

» 2023年01月03日 10時00分 公開
[山根康宏ITmedia]
前のページへ 1|2       

1型センサーのカメラを搭載した機種も増えそう

 カメラ性能は2022年に大きな技術のブレークスルーが見られた。Xiaomiとvivoはソニーの1型センサー「IMX989」搭載モデルを発売。vivoはそれに合わせて自社開発の画像処理チップの新モデル「vivo V2」の搭載も始めた。またXiaomiはSamsungの2億画素センサー搭載モデルも発売。画素数競争ではHonorも1億600万画素カメラモデルを投入している。そしてHuaweiは「Mate 50」シリーズで10段階の可変絞りを採用。各社横並びの性能だったカメラが大きく進化した1年だった。

中国スマートフォン 「vivo X90 Pro+」は1型センサーとV2チップを搭載している

 2023年には1型センサーの搭載がOPPOなど他社の採用も進むだろう。またXiaomiがライカと電撃的な提携を発表、vivoはカールツァイスとの連携を深め、OPPOもハッセルブラッド推しを強化。ハイエンドモデルのカメラはコンピューティショナルフォトグラフィーにアナログカメラ時代の「風味」を加え、美しさにより磨きがかかっていくだろう。

 こうなると、そろそろレンズ交換式で本格的な望遠レンズが使えるカメラが出てきてもおかしくないだろうが、Xiaomiはコンセプトとして「Xiaomi 12S Ultra Concept」を実際に披露している。中国では販売していないものの、アフリカなどに製品展開しているTranssion傘下のTecnoがレンズ収縮式の65mmカメラを搭載した「Phantom X2 Pro」を発売したが、この機構を採用するモデルも出てくるかもしれない。

中国スマートフォン カメラを使うときはレンズが数ミリ伸びるTecnoの「Phantom X2 Pro」

ゲーミングのパフォーマンスを売りにした製品も登場するか

 ゲーミングスマートフォンについては中国国内のモバイルゲーム市場が引き続き成長を見せていることもあるが、スマートフォンメーカーがカメラではなくパフォーマンスを競い合うモデルとして、2023年もさまざまな製品が出てくるだろう。メモリやストレージは容量だけではなくLPDDR5XやUFS4.0などPCの世界と同様の高速化を進め、ディスプレイはリフレッシュレートやタッチサンプリングレートの引き上げ、そして本体内部の冷却性能の向上などを図ったモデルの登場が期待される。これらの技術はゲーム向け端末だけではなくハイエンドモデルにも応用できるだけに、各社開発には力を入れているわけだ。

中国スマートフォン ゲーミングスマートフォンはスマートフォンの技術開発の集大成モデルだ

 2022年12月末時点で最新のゲーミングスマートフォンはNubiaの「Redmagic 8 Pro+」で、Snapdragon 8 Gen 2を搭載、充電速度は165Wと高速だ。また第4世代目となるアンダーディスプレイカメラを搭載し、インカメラを遮るカメラはなくなった。アンダーディスプレイはSamsungやXiaomiが追いかけているがまだ他のメーカーには広がっていないが、ディスプレイの大型化が行きつくところまで到達した今、他のメーカーへの採用も広がるかもしれない。Appleは「iPhone 14 Pro」で横長のパンチホールをあえて見せる「ダイナミックアイランド」を採用したが、中国メーカーは逆の方向を目指すだろう。

 2023年はHuaweiのカメラフラグシップモデル「P60」の登場もうわさされている。またインドで5Gサービスがはじまったことにより、エントリー5Gモデルのさらなる低価格化が進みそうだ。他にも中堅どころで自動車メーカーの傘下となったMeizuにどのような動きがあるかなど、引き続き目が離せない新製品が多数登場するだろう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月03日 更新
  1. 引越し後にNHKが「勝手に住民票を取得」…これって違法? ネット上に広がる違和感と不信感 (2026年06月01日)
  2. なぜ? カーナビが「NHK受信料」対象になるワケ 課金されるケースと徴収を免れる方法 (2025年04月15日)
  3. ソフトバンク「契約解除料を新設します」 上限は各ブランドともに1100円 発生しないケースも (2026年06月01日)
  4. d払い、dポイントのキャンペーンまとめ【6月1日最新版】 1万〜3万ポイントの高額還元がめじろ押し (2026年06月01日)
  5. 他社回線につなぐ「JAPANローミング」を台風6号に伴い発動 ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル (2026年06月02日)
  6. Switch 2の「箱の中にHDMIケーブルが入っていなかった」との問い合わせ、任天堂に寄せられる (2026年05月29日)
  7. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  8. 「iOS 26.5.1」配信開始 一部のiPhone 17/Airで有線充電できない不具合を解消 (2026年06月02日)
  9. 「Rakuten Linkで着信拒否できない件」を楽天モバイルはどう考えているのか 置き去りにされた基本機能の行方 (2026年05月29日)
  10. NHK ONE、簡単には「閉じられないメッセージ」表示へ 目的は“NHK受信料”の徴収 なぜ強引な仕様に? (2025年11月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー