iPhoneのテキスト認識表示は、活字のような印刷された文字だけでなく、手書き文字にも対応します。
数字であれば、よほど癖が強くない限り、ほぼ正確に認識しますし、英語も同様に認識します。
では、日本語はどうでしょうか。
癖の強さや崩し方によるところが大きいものの、ある程度は認識するようです。
上の例では、49文字中43文字を認識しています(識字率87.75%)。アイデアを手元のメモに書きとめておいて、iPhoneで撮影し、テキストを再利用できるのかというと、微妙かもしれません。
それでも、手書きメモを画像として残しておくメリットはあるでしょう。
iPhoneユーザーであれば、写真アプリの「検索」機能を使いこなしていることでしょう。人物や被写体、撮影地などのワードを使って、膨大な画像の中から目的のものを素早く見つけることができますよね。
テキスト認識表示機能は、検索時にも役に立ちます。
試しに、「新宿」で検索してみたところ、新宿近辺で撮影したものだけでなく、印刷されたテキストも検索対象に含めていました。
取扱説明書や行きたいと思った店の看板、病院でもらう処方箋、領収書など、その場で撮影しておけば、撮影場所と画像内のテキストの両方で検索することができます。メモとしての写真が大きな意味を持つようになることでしょう。
では、手書き文字も検索対象になるのでしょうか。
答えは「Yes」です。検索ワードに「認識」と入力したところ、先ほど撮影したノートの画像が検索結果に無事に表示されました。
筆者は、手書き文字をデジタル化(テキストへ変換)するデジアナ文具を何種類か利用しています。また、画像内の手書き文字をテキストとして認識するアプリのサブスクリプションも10年以上にわたって購入しています。
その目的は、手書きしたものをためておき、あとで検索できるようにするため。入力したドキュメントやクリップしたWebページなどと異なり、ノートにペンで書いたものを検索するには、この方法しかなかったからです。
しかし今ではiOSの基本機能だけで、追加アプリ不要で手書き文字も(ある程度)認識して検索にかけられるようになりました。写真をメモ代わりに撮っておくことの意義が、また1つ追加されたのです。
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