ディスプレイのスペックは両モデル共通。約6.1型のIGZO OLEDディスプレイを採用し、解像度は1080×2432ピクセル。約10億色の階調を表現でき、ピーク輝度が1300ニト、コントラスト比が1300万:1という詳細スペックも同じだ。
しかし、Chromeで同じWebページを表示させたり、「フォト」で同じ写真を表示させたりしたところ、AQUOS sense7の方が明るく鮮やかさに表示された。
なお、好みの画質に調節できる機能はほぼ同じで、どちらも「リラックスビュー」「アウトドアビュー」「はっきりビュー」といった、利用シーンに合わせて視認性を向上させたりできるメニューを備えている。
動作性の決め手となるプロセッサは、AQUOS sense6がSnapdragon 690 5Gで、AQUOS sense7は、その後継であるSnapdragon 695 5Gを採用している。Snapdragon 695は、前モデルからCPUの性能が15%、グラフィックの処理速度が最大30%向上している。
1世代上がっただけだが、操作の快適性はスペックの数値以上に向上した印象だ。AQUOS sense6は普段使いには支障がないが、“キビキビ”“サクサク”とまではいえない。AQUOS sense7は、カメラの撮影モード変更や画像の編集など、多少負荷がかかる作業でもスムーズにこなせた。ハイエンドモデルに比べると物足りなさはあるが、2023年1月現在、日本で購入できるミッドレンジの中では、トップクラスのパフォーマンスを実現していると思える。
バッテリー容量は、どちらも4570mAh。シャープが発表する連続通話時間はAQUOS sense6(64GBモデル)が約3020分(VoLTE)、AQUOS sense7が約3470分(VoLTE)。連続待受時間はAQUOS sense6(64GBモデル)が約930時間、AQUOS sense7が約840時間となっている。
実際の電池持ちを比較するべく、両モデルの電池残量が98%の状態で3時間、YouTube動画を再生させてみた。どちらも高画質(1080p)に設定して、画面の明るさは最大、スピーカーの音量は50%程度にした。結果は、AQUOS sense6の電池残量が76%で、AQUOS sense7は80%だった。誤差ともいえる程度ではあるが、ほぼ同じように使っても、AQUOS sense6の方が電池の減りがわずかに早いと感じられることが多かった。
AQUOS sense7のAQUOS sense6に対する優位性をあらためて整理すると、下記の6点ではないかと思う。
逆に、AQUOS sense6が上回っているといえるは下記の3点だ。
どうしても望遠カメラや4Kビデオ撮影機能が必要な人や、価格を最重視する人を除けば、AQUOS sense7を選ぶのが得策だろう。AQUOS sense7は幅広いユーザーが満足し得る、バランスがとれた端末だと感じられた。
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