OPPOが初のWi-Fiルーターや紛失防止タグを発表 スマホは「折りたたみ」を訴求MWC Barcelona 2023

» 2023年03月01日 21時11分 公開
[房野麻子ITmedia]

 OPPOは2月28日(現地時間)、スペイン・バルセロナで開催されている「MWC Barcelona 2023」で記者説明会を開催。OPPOが開発した新しい技術や製品、環境保全への取り組みなどについて説明した。

OPPO カンファレンス用のスペースも備えた広いOPPOの展示ブース。兄弟ブランド「OnePlus」の製品も展示されている

 まず、OPPOが世界のスマートフォン市場でシェア第4位になったことを紹介。特に東南アジア市場では第2位に位置。インド市場でもプラス成長を達成しているという。現在、OPPOの製品出荷台数は全体の55%が海外向けだ。

OPPO OPPOはスマートフォンの世界シェアで4位(兄弟ブランドのOnePlusを含む)。55%が海外向けだという

 OPPOの目標は「必ずしも一番乗りをすることではなく、ユーザーに喜んでもらえる最高の製品を作ること」とし、「OPPO Find X5」シリーズがそのデザインで「iF DESIGN AWARD 2022」、フォルダブルの「OPPO Find N」が2022年のMWC Barcelonaの「Global Mobile Awards」で「Disruptive Device Innovation Award(破壊的デバイスイノベーション賞)」を受賞したことをアピールした。

OPPO OPPOのモットーは「早く出すことではなく、ベストな製品を作ること」

 なお、「最も競争力のあるフリップ型スマートフォン」だとアピールする最新の「Find N2 Flip」は、2月28日に欧州で発売した。登壇したOPPOの担当者は「より幅広いユーザーに支持されるスマートデバイスになることを確信している」と自信を見せた。

OPPO 欧州での取り扱いが始まったFind N2 Flip。ブースでも常にチェックしている人がいる。なお、OPPO Find N2 FlipとFind N2は、UEFAチャンピオンズリーグのオフィシャル・スマートフォンに選ばれている

 OPPOはスマートフォンだけでなく、スマートウォッチなどのウェアラブル製品やワイヤレスイヤフォンなどのIoTデバイスも数多く提供。現在、OPPOのIoT製品は50以上の国や地域で販売されているという。また、ゲームやアプリ、着せ替え用テーマなどのコンテンツを世界88の国と地域で提供。5.5億人以上の月間アクティブユーザー、月間約170億回のダウンロードを誇る。

OPPO ハードウェアだけでなくコンテンツもグローバル展開している

 環境に対する配慮も忘れない。OPPOは事業から排出される温室効果ガスを年間6000トン削減。2050年までにグローバル事業全体でカーボンニュートラルを達成するという目標を示した。また、2023年の欧州市場を皮切りに、携帯電話製品の外装パッケージからほぼ全てのプラスチックを取り除き、包装材を100%生分解性材料で作ることも発表している。

OPPO 2050年までにグローバル事業全体でカーボンニュートラルを達成する

 超軽量ARグラス「OPPO Air Glass 2」、ヘルスモニターのコンセプトデバイス「OHealth H1」といったOPPOが開発中のプロトタイプデバイスも紹介した。

OPPO 最も軽く、薄いスマートグラスとうたう「OPPO Air Glass 2」
OPPO スケジュールやメモなどを表示できるという

 プレゼンテーション内で詳しく紹介された通信機器は、OPPO初のWi-Fiルーター製品「OPPO Wi-Fi 6 Router AX5400」と電源不要の紛失防止タグ「OPPO Zero-Power Tag」だ。

OPPO OPPO初のWi-Fiルーター「OPPO Wi-Fi 6 Router AX5400」と電源不要の紛失防止タグ「OPPO Zero-Power Tag」

 OPPO Wi-Fi 6 Router AX5400は、Qualcomm Immersive Home 216 Platformをベースにした製品で、Wi-Fi 6 AX5400規格をサポート。2.4GHz帯と5GHz帯のWi-Fi信号を同時に送信でき、高利得アンテナ、OPPOが独自に開発した干渉防止アルゴリズムなどにより、より広い範囲で、より高速なWi-Fiを利用できるという。

OPPO デザインにもこだわったWi-Fiルーター
OPPO 空気の入り口と出口の圧力差を変えて気流を作り出すことで、Wi-Fiルーターが安定的に動作するという

 OPPO Zero-Power Tagは、同社の「Zero-Power Communication」技術を活用したトラッカーのプロトタイプ。Zero-Powerデバイスは、セルラー基地局、Wi-Fiアクセスポイントなどから放射される電波を電気に変換して利用。超低消費電力でバッテリーを必要としないので、環境にも優しいと主張した。

OPPO OPPO Zero-Power Tagはまだ開発中の製品で、展示されていたのはモックアップ
OPPO 現在はカードサイズだが、さらに小さくなる予定だという
OPPO
OPPO IoTのさまざまなニーズに対応できるとしているが、プレゼンテーションではAppleのAirTagのように使って、財布を見つけるシーンを紹介していた

 この他、スマートフォンの背面に取り付けて冷却できる「OPPO 45W Liquid Cooler」も紹介した。

OPPO 水冷式の冷却システム「OPPO 45W Liquid Cooler」。OnePlusで、水冷システムを搭載したスマートフォンのコンセプトモデルが展示されているが、こちらはどのスマートフォンでも利用できそうな水冷システムだ

 さまざまなパートナーとの取り組みも紹介した。IDUN Technologiesと開発しているデバイスは、脳波を調べて睡眠の質を向上させるというもの。Cynteractとは、手の負傷をより効果的に回復できる手袋を開発しているという。

OPPO 脳波で睡眠の質を向上させるヒアラブルデバイス
OPPO 手のケガをより効果的に直すためのグローブ

 OPPOの展示ブースでは、BluetoothオーディオSoC「MariSilicon Y」、電力管理チップ「SUPERVOOC S」なども展示。スマートフォンだけでなく、幅広いIoT製品、先進的な技術の開発に取り組んでいることをアピールしていた。

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