格安SIMは速度が遅いというイメージをお持ちの人も多いでしょう。格安SIMには大手と同等の速度が出るキャリアもあれば、昼だけでなく朝や夕方に遅くなるキャリアもあり、注意が必要です。そこで6月もオンライン専用プランやサブブランドを含む格安SIMの9サービスについて、実際の通信速度を測定しました。
今回も以下の条件で格安SIMの速度を測定しました。
ドコモ回線の格安SIMにはXperia XZ1 SO-01K、au回線にはXperia XZ1 SOV36、ソフトバンク回線にはXperia XZ1 701SOを用いています(一部対象外あり)。測定したのは4Gのデータ通信速度です。
なお、通信速度は測定タイミングや測定したエリア、環境などによって大きく変動します。あくまで参考としてお読みください。
まずはahamo(アハモ)の通信速度です。6月も1日中快適な速度が出ています。平均速度はなぜか昼12時30分が最も速く、100Mbpsを超えた日もありました。
ドコモ回線は繁華街やターミナル駅周辺でデータ通信ができない、速度が遅くなるといった、いわゆる「パケ詰まり」が話題です。測定場所が住宅地のためか、筆者の測定でパケ詰まりの影響は見られませんが、渋谷駅や新宿駅周辺では影響が大きいようです。ドコモは2023年夏までに解消する方針を示していますが、我慢できない人は他社に乗り換える、povo2.0を併用するなどの対策を検討しましょう。
LINEMO(ラインモ)も1日中速いです。回線が混雑する昼12時30分でも常時60Mbps出ています。1日を通して速度の変動が少ないので安心して使えます。
LINEMOは通話オプションが13カ月間550円割引になるキャンペーンを実施しており、5分以内の国内通話がかけ放題の「通話準定額」は1年間無料で使えます。しかし、このキャンペーンは7月4日から割引期間が7カ月に短縮されるので、LINEMOの契約は7月3日までがお得です。
povo2.0も1日中速いです。ahamoやLINEMOに比べるとやや速度の変動が激しいですが、それでも十分な速度をキープしています。
povo2.0は使いたいときだけデータ容量を追加購入(トッピング)する料金プランです。通信障害時のバックアップ回線として利用する人が多いですが、実はデータ使用量が月20GBや月25GBの人もお得に使えます。1日だけデータをたくさん使う場合はデータ使い放題(24時間)のトッピングもうまく活用しましょう。
Y!mobile(ワイモバイル)も1日中速いです。100Mbps超えを連発した5月より落ち着きましたが、それでも非常に快適な速度です。
Y!mobileは全国の店舗でサポートが受けられるため、格安SIMが初めての人にもオススメです。特にソフトバンクを契約中で月のデータ使用量が25GB以下ならY!mobileに乗り換えましょう。料金はソフトバンクより安く、余ったデータ容量が翌月繰り越せるなどのメリットもあります。
UQ mobile(UQモバイル)の通信速度も快適です。昼12時30分や18時でも速度が低下しておらず、回線混雑による通信速度への影響はないようです。
UQ mobileは6月から新料金プラン(コミコミプラン、トクトクプラン、ミニミニプラン)を開始しました。料金プランが複雑になった、一部プランで節約モードが使えなくなったといったネガティブな意見はあるものの、auに比べると料金は常に安いという点は変わりません。現在auを契約中で月のデータ使用量が20GB以下の人はUQ mobileへの乗り換えがオススメです。
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