格安SIM主要9サービスの通信速度を測定【2023年6月】:昼や夕方だけでなく朝も遅いサービスも(2/2 ページ)

» 2023年06月16日 11時00分 公開
[シムラボITmedia]
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OCN モバイル ONEの通信速度

 OCN モバイル ONEの新コースは4月以降昼12時30分の速度変動が激しくなっており、6月も速い日と遅い日に分かれました。6月5日と6日は速いので回線混雑による速度低下ではなさそうですが、残り3日は2〜3Mbpsしか出ていません。2Mbps以上出ていればWebサイト、SNS、YouTube視聴も含めほとんどのことは問題なくできますが、かなり不安な速度です。

格安SIMサービス通信速度 6月も12時30分の速度は速い日と遅い日に分かれ、判断に迷う結果に。昼以外は常に速い

 OCN モバイル ONEを運営するNTTレゾナントは7月1日からドコモの子会社になります。子会社になった後もOCN モバイル ONEはドコモのサブブランドではなくMVNOのままとのことですが、今後料金やサービスが変更される可能性もあります。OCN モバイル ONEはドコモ回線のMVNOでは最もオススメのキャリアですが、ドコモとの連携によりさらに品質がよくなることを期待しましょう。

IIJmioの通信速度

 IIJmioはドコモ回線のタイプDとau回線のタイプAが選べます。

 タイプDの12時30分は平均2.13Mbpsで、他の時間に比べると大きく低下しています。ただし、5月と6月は最も遅い日でも1.5Mbps以上出ていました。1.5Mbpsの速度があれば、YouTubeの視聴も含めほとんどのことは問題なくできるでしょう。十分とまでは言えませんが、最低限の速度は出ていますし、13時にはほぼ通常時の速度に戻るため、12〜13時の1時間さえ我慢すればあとは快適でしょう。

 なお、5月までは夕方18時にも遅くなることがありました。6月は速かったのですが、夕方18時〜19時も注意しておいた方がよいでしょう。

格安SIMサービス通信速度 タイプDは6月も12時30分で1.5Mbpsをキープ。5月まで遅かった夕方も6月は速かった

 タイプAも昼に速度が遅くなります。12時30分の平均は1.16Mbpsで1Mbps以下の日もあり、13時でも十分に回復していません。また、夕方18時も2Mbps台の日があり注意が必要です。以前はタイプDより速いこともあったのですが、ここ数カ月はタイプDより遅いです。

格安SIMサービス通信速度 タイプAも昼に1Mbps前後になり、夕方も速度低下が激しい。ここ数カ月はタイプDより遅い

 上記の通りIIJmioの通信速度は昼や夕方に遅くなりますが、その分料金は安いです。主要なMVNOではトップクラスといってよいでしょう。昼12時台にスマホを使わない人やWi-Fi環境下にいる人なら速度低下を回避できるので、安く快適に使えます。

mineoの通信速度

 mineoはドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアの回線を使ったプランが選べます。

 ドコモ回線のDプランは5月よりやや改善したものの、昼と夕方は1Mbps以下、朝8時30分でも1Mbps台に遅くなります。昼や夕方に遅くなるMVNOキャリアはありますが、朝も遅いキャリアは珍しいです。ここ数カ月はmineoの3回線の中で最も遅いです。

格安SIMサービス通信速度

Dプランは昼、夕方に加えて朝も遅くなる。ここ数カ月は3回線の中で最も遅い

 au回線のAプランも昼、夕方だけでなく朝も遅くなります。4月まではもう少し速かったのですが5月から大きく落ち込み、Dプランと差がなくなってきました。

格安SIMサービス通信速度 Aプランは5月から速度低下が続いている。昼や夕方だけでなく朝も遅い

 ソフトバンク回線のSプランは昼にそれほど遅くなりません。6月も5日中4日は3Mbps以上出ています。3Mbpsの速度ならほぼ快適に使えるでしょう。むしろ夕方の方が遅く、1〜2Mbps台がほとんどです。朝は5Mbps以上出ており使用に影響はありませんが、5月までに比べると不安定になりました。

格安SIMサービス通信速度 Sプランは5月より速度が低下。昼はほぼ3Mbps以上出ているが、夕方は1〜2Mbpsと遅い。朝も混雑の影響を受けているようだ

 mineoではここ数カ月、Sプランの速度が最も速いです。LINEMOやY!mobileに比べると遅いので積極的にオススメはしませんが、mineoを契約するならSプランを選びましょう。

 なお、使い放題プランの「マイそく」は最大速度が決まっているので速度低下の影響は限られます。mineoを契約するならマイそくの方がオススメです。

BIGLOBEモバイルの通信速度

 BIGLOBEモバイルはドコモ回線のタイプDとau回線のタイプAが選べます。

 タイプDは5月より遅くなりました。5月までは昼12時30分でも1Mbps以上は出ていましたが、6月は割り込む日もありました。夕方は遅い日でも3.8Mbps出ているので影響は小さいものの、常時20Mbpsほど出ていた5月よりも大きく低下しています。

格安SIMサービス通信速度 タイプDは5月より遅くなった。昼は1Mbpsを割り込み、夕方も不安定に

 タイプAは5月よりやや改善しました。12時30分はほぼ1Mbps以下で、それ以外の時間も不安定さは残るものの、夕方や朝でも使用に影響のない速度が出ています。7月以降も改善が続くことを期待しましょう。

格安SIMサービス通信速度 タイプAは5月までより改善。昼は遅く全体的に不安定さは残るが、朝夕は問題のない速度が出ていた

 BIGLOBEモバイルはYouTubeなどの動画や音楽サービスが使い放題になるエンタメフリー・オプションが人気ですが、長らくキャンペーンを実施しておらず、基本料金も高いままです。公式サイトでは取り扱い端末も全て入荷待ちが続いており、サービスにあまり力を入れていないように感じます。BIGLOBEが運営する「donedone(ドネドネ)」もサービス終了が発表されたこともあり、BIGLOBEモバイルのこれからの契約はオススメしません。

 以上、6月の格安SIMの通信速度測定結果でした。これから契約する人はぜひ参考にしてください。ただし通信速度は測定タイミングや測定エリア、周囲の環境、測定端末などによって大きく変動するので、本記事の結果はあくまで参考として活用してください。

著者プロフィール

シムラボ

シムラボ

「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。


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