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マイナポイントが別人に付与される事案は計172件 ログアウト漏れや決済サービスIDの誤入力などが原因

» 2023年06月20日 18時30分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 総務省は6月20日、マイナポイントが別人に付与された問題について、全自治体に調査を行った結果、131自治体/172件で誤った付与があったことを確認したと公表した。

 誤ったひも付けの原因はログアウト漏れによるものが136件、自治体の支援窓口における決済サービスIDの誤入力によるものが32件、職員が貸与した端末で発生したものが2件、マイナンバーカードの誤交付によるものが2件確認されたという。

マイナンバー マイナポイント 誤ったひも付けの原因と件数

 原因の多くがログアウトのし忘れによるもの。住民がキャッシュレス口座を登録する際、その前に申請した人がログアウトしないまま次の申請者が手続きをしたことで、住民のキャッシュレス決済口座と前の申請者のマイナカードが誤ってひも付いたことが原因とされている。

 これらは全て政府が推進する「マイナポイント事業」の第2弾の実施期間中に確認されているという。第2弾では、マイナポイントに申し込んでから選択した決済サービスでチャージや買い物をした場合に最大5000円分、健康保険証としての利用を申し込むと7500円分、公金受取口座の登録完了で7500円分のポイントを還元する。

マイナンバー マイナポイント マイナンバーカード
マイナンバー マイナポイント マイナポイント申請時に利用する端末

 松本剛明総務大臣は同日の会見で、「一連の事案については大変遺憾であるとともに重く受け止めている」とコメントした。その上で、同省が同日公表した事案のうち、「過半の方々はマイナポイントの申し込めるようになった」とし、申し込みができなくなっている残りの方々が、スムーズに申し込めるよう、決済事業者と連携を進めていく考えを示した。

 政府としてマイナンバーカードとともに力を入れるマイナポイント事業。今回の誤ったひも付けにより、SNSには「こんなことでいいのか」など、マイナポイントの在り方を懸念する声が挙がっている。

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