―― Japan Orbicですが、今どのぐらいの体制なのでしょうか。
アダモポウロス氏 チームを成長させているところですね。今年(2023年)中には、セールスマーケティングとテクノロジー担当、サービスクオリティーやオペレーションをそろえ、人とビジネスを拡大していきます。成功のためには、人の関与が重要だと認識しています。われわれはローカルの人やローカルの出来事を尊重しています。
―― 日本でのシェアや、出荷台数の目標はありますか。
アダモポウロス氏 公開企業ではないので、出荷台数なども公表していません。Orbicは、実践的に、かつサステナブルに成長しています。プロダクトを世に送り出し、販売パートナーを開拓し、“三方よし”を目指しています。日本では急ぎすぎると、逆にお金を失ってしまうことにもなりますからね。
―― 先ほど、ラップトップへの言及がありましたが、Orbicは米国で折りたたみケータイも投入しています。こういった端末を日本で発売するといった計画はありますか。
アダモポウロス氏 日本は、米国に次ぐ折りたたみケータイの市場がある国だと思っています。われわれのリサーチでは、1300万台、1400万台の買い替え需要があると考えています。Orbicは米国の折りたたみケータイの市場で、支配的事業者の立場にいるメーカーで、5つのキャリアに納入をしています。
―― ただ、いずれもKaiOSを搭載した端末で、日本で出すとなるとローカライズが大変そうです。
アダモポウロス氏 日本のコンプライアンスも守り、“ジャパンレディ”にした上で出していきます。キーや日本語入力なども心配しないでください。島田さんが働いてくれますから(笑)。
スマートフォン市場から撤退するメーカーが相次ぐ中、Orbicはその日本に商機を見いだしたようだ。米国では、キャリアへの納入実績も豊富。特にプリペイドやフィーチャーフォンなど、安価な端末には強い印象だ。
日本のキャリアの要求水準をしっかり満たすことができれば、オリジナルモデルの開発などを行える可能性はある。セルラー対応タブレットを導入するなど、市場リサーチも綿密に行っているようだ。KaiOSのフィーチャーフォンをラインアップに持っているだけに、こうした端末の日本展開にも期待したい。
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