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Google Payが「Google ウォレット」になって変わったコト 今後の進化は? 日本の決済責任者に聞く:モバイル決済の裏側を聞く(2/2 ページ)

» 2023年07月13日 12時07分 公開
[綿谷禎子,ITmedia]
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Googleサービスとも連携、海外では身分証を格納する機能も

―― Google ウォレットは他のGoogleサービスとも連携するのですか?

榊原氏 はい。Google ウォレットにはデジタルチケットが保存できますが、例えば出発時刻に変更がある場合は、Google検索から最新の情報を取得して、リアルタイムで表示することができます。現在、対応しているのは日本航空、Suica、PASMOになります。

 また、登録している電子マネーにチャージするときに、Google ウォレットに登録しているカードだけでなく、過去に「Google Play」に登録したカードも表示されます。われわれのChromeブラウザには「AUTOFILL」という自動入力機能があって、住所や名前、カード番号などを入力すると、それらの情報をGoogleのアカウントにひも付けるかどうかの確認が行われます。それに了承することで、ご自身のGoogleアカウントにひも付いているカードも選択できる形になっています。ゼロから入力しなければいけない負担は、できるだけ排除できるように考えています。

―― 開発者にAPIを公開することで、どのようなサービスの登場に期待していますか?

榊原氏 現在、BMWの一部のモデルで、Google ウォレットに自動車用のデジタルキーが格納できるようになっています(日本未対応)。スマホを車のドアハンドルにかざすだけで、自動車のロックを解除することができるんです。また社員証のIDカードを格納することで、スマホをかざして入館することもできます。

―― 今後、さまざまなサービスが登場しそうですね。

榊原氏 海外ではGoogle ウォレットに自動車の鍵や身分証を格納するユースケースが拡大していて、ワクチン接種証明書と検査記録を追加できる国もあります。6月より、米国の一部の州では、Android 8.0以降のデバイス ロックが有効になっているスマートフォンで、運転免許証を Google ウォレットに追加できるようになりました。転免許証は暗号化されてデバイスに保存され、ユーザーがデバイスで認証することで、運転免許証の内容を表示および共有できます。

 Google ウォレットはそういった多くのユースケースをカバーできるインフラになっています。われわれの目指すところは、財布を持たなくても外出できる世界観。財布の中にある重要な情報は、ちゃんとGoogle ウォレットに格納するというのが目指すところですね。日本でも社員証や学生証を始め、さまざまなユースケースが進んでいるので、これからもっといろいろなパートナーと協議をしていく必要があると思っています。より多くの個人情報をスマホの中に保存するのは、セキュリティ面で不安だと思われる人も多いと思います。

セキュリティと個人情報の扱いについて

―― Google ウォレットのセキュリティについて教えてください。

榊原氏 セキュリティ面に関しては、Androidに標準搭載されている2段階認証や「スマートフォンを探す」機能、リモートでデータ消去する機能が搭載されています。非接触決済に関しては、決済時に実際のカード番号ではなく、暗号化されたバーチャルアカウント番号が表示されるようになっています。これにより、カード情報の安全性が高まります。

 セキュリティはユーザーにとって大切な問題だと思いますが、Googleとしても重要視しているポイントの1つです。われわれの高度なセキュリティ基準に準じて機能が実装されているという意味でも非常にセキュアです。

―― 決済関連の個人情報はどのように扱っているのでしょうか?

榊原氏 これはGoogle ウォレットに変わったタイミングというわけではなく、最近の強化機能として「プライバシー管理」というものがあります。ユーザーはいろいろな情報をわれわれに連携していただいていますが、それがどういった形でGoogleの他のサービスに使われているのか理解してもらいながら、情報を連携するか、しないかをユーザーサイドで管理できる機能を設けています。決済データに関しても、データの使われ方をちゃんとユーザー側でコントロールすることができます。

Google ウォレットGoogle ウォレット ホーム画面右上のメニューからウォレット内のデータや設定ができる(写真=左)。「プライバシー管理」でデータの使用方法を自分で管理できる(写真=右)

―― さまざまな情報をGoogle ウォレットに集約する意味についてどのようにお考えですか?

榊原氏 Suicaなら「モバイルSuica」、PASMOなら「モバイルPASMO」と、それぞれ個別のアプリがありますが、それらは競合ではなく、むしろお互いを補完し合う存在だと考えています。外出先で必要なものを1か所にまとめて、安全に持ち歩けることで、日常生活で必要なものへのアクセスをより便利にしてくれると思います。

取材を終えて:決済にとどまらない機能拡張に期待

 現在、真のウォレット化に向けて進化中のGoogle ウォレット。いずれ鍵や身分証などまで保存できるようになっていく。そんなGoogle ウォレットが目指す世界観がいつ利用できるようになるのか、今後の展開に期待したい。

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