OCN モバイル ONEの新規受付終了のタイミングで、ドコモでは新料金プラン「irumo(イルモ)」と「eximo(エクシモ)」が開始しました。このうち、OCN モバイル ONEと同じく小容量帯をカバーするのはirumoです。しかし、筆者もこちらの記事で解説したように、irumoはOCN モバイル ONEの後継プランというより、ドコモのサブブランドのような位置付けといえます。
Y!mobileやUQ mobileと同じく「通常料金はMVNOより高いが、家族割や光回線とのセット割で同程度の料金まで安くなる」という仕組みで、OCN モバイル ONEと比較すると料金は高いです。OCN モバイル ONEからの大々的な乗り換えキャンペーンなどがない限り、OCN モバイル ONEからirumoへの乗り換えはあまりオススメしません。
唯一、500MB/月コースを契約中の人はirumoでもいいでしょう。irumoの0.5GBプランはセット割なしで同じ月額550円で使えます。通信速度は最大3Mbpsに制限されるものの、3Mbpsの速度があればYouTubeも高画質設定で詰まらずに視聴できるため、月に0.5GBしか使わない人にとっては十分な速度です。ただし、OCN モバイル ONEなら同じ料金、同じ容量で速度制限もなく、データ繰り越しや低速モードも使えるので、現時点では積極的に乗り換えるメリットはそれほどありません。
ここまでOCN モバイル ONEからのオススメの乗り換え先を紹介してきましたが、OCN モバイル ONEを契約中の筆者自身はどうするかというと、もうしばらくはそのまま使い続けるつもりです。LINEMOやIIJmioにも優れた点はあるものの、今すぐ乗り換えるべきといえるほどの差はありません。
ただし、いずれは乗り換えが必要になる可能性が高いです。格安SIMキャリアは値下げや新たなサービスの開始によって今後もよりお得で便利になっていくと思いますが、OCN モバイル ONEは新規受付が終了したため料金やサービスのアップデートがされず、相対的な魅力が下がる可能性があります。また、現在は快適な通信速度が徐々に遅くなったり、一部のサービスが廃止されたりするかもしれません。
他社の例でいえば、2020年4月に新規受付が終了した楽天モバイル(MVNO)は今でもサービスを継続しているものの、音声通話SIMの月3.1GBプランが月額1760円なので、現行の他サービスに比べるとかなり割高です。格安SIM各社は2021年春頃に一斉に料金プランを改定し値下げしましたが、楽天モバイル(MVNO)は値下げされず高いままですし、5GやeSIMの提供もありません。OCN モバイル ONEもサービスのアップデートがなく、いずれはこのように他サービスに比べるとデメリットが増えていく可能性もあります。
現在OCN モバイル ONEを契約中の人は、今すぐ焦って乗り換える必要はありませんが、いずれは乗り換えが必要になる可能性を頭に入れながら、最新の格安SIM各社の動向をチェックしていきましょう。
シムラボ
「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。
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