「iPhone 15/15 Pro」を見て、触って分かった“USB-Cだけじゃない変化“(1/2 ページ)

» 2023年09月14日 13時58分 公開
[石川温ITmedia]

 米Appleは9月12日(現地時間)、毎年恒例のスペシャルイベントを開催。iPhone 15シリーズやApple Watch series 9などを発表した。

 イベント終了後には同会場でハンズオンも行われた。9月22日に発売となる、これらの製品のファーストインプレッションをお届けしたい。

 iPhone.15シリーズは「iPhone 15」「iPhone 15 Plus」「iPhone 15 Pro」「iPhone 15 Pro Max」という4モデル展開は従来と変わらない。画面サイズも6.1型と6.7型という構成で、ぱっと見のデザインは過去のモデルと比べてほとんど変化のない印象だ。だが、実際に見て、触った限り、しっかりと変化を感じた。

iPhone 15/15 Plus:マットな手触りで薄めの色合いに

 iPhone 15とiPhone 15 Plusに関しては、ブラック、ブルー、イエロー、グリーン、ピンクの5色展開で、どちらかというと淡い色合いのラインアップとなった。これまでは、どちらかというと鮮やかなカラーが印象的だっただけに、目新しさはあるだろう。

iPhone 15 淡いカラーが印象的なiPhone 15とiPhone 15 Plus

 実際にiPhone 15とiPhone 15 Plusを触ってみると、背面はマットな手触りとなっており、高い質感を実現している。アルミニウムフレームは丸みを帯びた感があり、それだけで持ちやすくなった印象だ。

iPhone 15 新たにダイナミックアイランドを採用した
iPhone 15
iPhone 15 マットな質感になった背面。カメラは2眼構成だが、メインカメラが4800万画素になった

 これまでの無印やPlusにおいては色の付いたパネルにガラスを貼ったような加工が施されていたが、iPhone 15、iPhone 15 Plusにおいてはガラスの粒子に色が混ぜ込まれているため、マットな手触りで薄めの色合いとなっているようだ。

 ディスプレイは、ノッチではなく、「Pro」と同様にダイナミックアイランドが採用された。今回の出張では往路にユナイテッド航空を利用したのだが、チェックイン後、ダイナミックアイランドに搭乗時間やゲートなどの情報が常に表示され、とても便利だった。Proシリーズだけでなく、無印やPlusでもダイナミックアイランドになったことで、対応するアプリも今後、増えてくるのではないだろうか。

 カメラはメインが4800万画素、超広角が1200万画素という2つだ。前モデルではメインが1200万画素だったのが、4800万画素に進化している。高画素化したことで、「ズームをしてもきれいな写真が撮れることをアピールし、「2つのカメラでも3つのカメラのように撮影できる」という訴求は、ソニー「Xperia 5 V」に既視感がある。

 端子はLightningからUSB-C(USB Type-C)に切り替わった。MFi認証(Made For iPhone/iPad/iPod)もなくなっているため、既に市場に出回っているUSB-Cケーブルが使える。ただ、USB 2という規格となっており、速度は最大480Mbpsとなっている。チップがA16 Bionicということで、こうした制限があるようだ。

iPhone 15 USB-C端子に変更になったのが大きなトピックだ

iPhone 15 Pro/15 Pro Max:チタニウム採用で持った瞬間に軽さを感じた

 事前にネットで情報が流出していたものの、筆者が今回、最も驚いたのがiPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Maxでのチタニウムの採用だ。

iPhone 15 フレームのチタニウムが印象的なiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Max

 フレーム部分がチタニウムとなっており、高級感が増している。驚くのはその軽さで、持った瞬間に「あ、軽くなった」と感じほどだ。実際は両モデルとも19gしか軽くなっていないが、これまで年々、重量が増してきただけに、インパクトはかなり大きい。筆者はiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの2台持ちをしていることもあり、かなり軽くなった印象が強い。

iPhone 15 iPhone 14 Proよりも19g軽くなって持ちやすくなった

 本体カラーはブラックチタニウム、ホワイトチタニウム、ブルーチタニウム、ナチュラルチタニウムの4色展開だ。Web上の画像ではかなり似通った色展開のように見えるが、実機を見てみると、それぞれ魅力的な色合いとなっており、正直言って、どれを買ったらいいのか、本当に迷ってしまうほどだ。

 フレーム部分は細くなり、マット感がありながら、角も丸みを帯びたことで、持ちやすくなった印象だ。

iPhone 15
iPhone 15 フレームの端が丸みを帯びている

 今回、本体側面に「アクションボタン」が搭載された。従来は「消音モードの切り替えスイッチ」があったのだが、ボタンを長押しして機能を起動させるようになった。

 これまでのように消音モードを割り当ててもいいし、カメラやボイスメモなどを瞬時に起動するといったことも可能だ。ちなみにカメラは動画と静止画、どちらを起動させるかという選択もできる。実際に試してみたが、日本ではQRコード決済アプリを割り当てると便利そうだと思った。

 アクションボタンは本体の側面にあるので、カメラのシャッター的に使いたいところ。アクションボタンがカメラとは反対の面に設置されているものの、カメラに近い場所であるため、シャッターボタンのようには使えないのが残念であった。

iPhone 15 Pro Maxのみ、光学5倍ズームが可能な望遠カメラを搭載している

 iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro MaxでもLightningではなく、USB-C端子となっている。ただ、こちらはUSB 3ということで、最大10Gbpsでの転送が行える。ただし、本体に付属するケーブルはUSB 2対応ケーブルとなっているため、iPhone 15 Pro/15 Pro Maxで高速転送や高速充電を使いたいという人は、USB 3対応ケーブルを別途、用意する必要があるが、当然のことながら汎用(はんよう)品で問題ない。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年