全国の鉄道事業者、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルなどは11月1日から「やめましょう、歩きスマホ。」と題したポスターを鉄道各社の駅構内や車内などに掲示する。客同士の衝突や、線路への転落などを防ぐのが目的。
歩きスマホの危険性を訴えるキャンペーンに関わるのは、全国の鉄道事業者74社局、札幌市交通事業振興公社、日本民営鉄道協会、日本地下鉄協会、電気通信事業者協会、その加盟社であるNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルだ。
歩きスマホとは歩きながらスマートフォンを操作する行為を指す。国土交通省の調査によると、この問題は2010年以降、スマートフォンの普及とともに社会問題化し、歩きスマホによるトラブルも年々増加している。各社はこれまでもこうしたキャンペーンを実施してきたが、歩きスマホは減少しない。
東京都盲人福祉協会によると、点字ブロックの上で視覚障害者と、歩きながらスマートフォンを操作する人が衝突するケースが複数確認されたという。視覚障がい者にとって点字ブロックとは、足先から情報を得るためのもの。視覚的な手がかりであり、命綱のようなものでもある。
一方で、健常者(視覚障がいを持たない人)が点字ブロックを目で追いつつ、スマートフォンを操作しながら歩く行為も頻発しており、こうした行為は「点ブロスマホ」と呼ばれる。本来、視覚障がい者のためにある点字ブロックが歩きながらスマートフォンを操作しても、直進しやすくするなどの目的で誤用されているのが実態だ。
キャンペーンに関わる各社はこうした問題の撲滅に向け、共同でキャンペーンを実施する。
10〜30代の過半数が歩きスマホ利用者 ドコモの調査より
歩きスマホは93.4%が危機意識あり、73%が規制すべきとの意見 MMDの調査
Pixelシリーズに歩きスマホしていると注意する新機能「前方注意」
歩きスマホの危機意識は20代が最も低い――MMDの調査
歩きスマホで半数が危険な経験あり ドコモの企業内研究所が調査Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.