米OpenAIは11月22日(日本時間)、サム・アルトマン氏をCEO(最高経営責任者)に復帰させると発表した。同社は17日、アルトマン氏の解任を発表したが、それから1週間足らずで復帰を明らかにした。
アルトマン氏はOpenAIの成長に貢献してきた人物の1人だが、取締役会は「同氏が取締役会とのコミュニケーションにおいて一貫して率直でなく、取締役会の責任遂行を妨げる。同氏がOpenAIを率いていく能力があるとは確信できない」ことから、解任を決めたと説明していた。
20日には、米Microsoftのサティア・ナデラCEOが「アルトマン氏をMicrosoftに参加させる」との考えをX(旧Twitter)に投稿した。また同日、米誌The New York Timesなどが「社員約770人中、700人超が同社宛ての書簡に署名した」と報じた。
OpenAIへの復帰が決まったアルトマン氏は22日、「私はOpenAIを愛している」とした上で、この数日の間に起きた出来事は、チームとOpenAIのミッションを団結することにつながる」と投稿。さらに「新しい取締役会とナデラCEOのサポートを受けてOpenAIへ戻り、Microsoftとの強力なパートナーシップを築くことができる」と投稿した。
OpenAIは2015年に非営利団体として設立された。設立にはアルトマン氏だけでなく、X(旧Twitter)のオーナーであるイーロン・マスク氏も関わった。11月6日(米国時間)には同社初の開発者向けイベント「OpenAI Dev Day 2023」を開催。2023年4月までの出来事に関する回答を行える「GPT-4 Turbo」や、カスタムバージョンの作成が可能な「GPTs」を発表した。
アルトマン氏の解任から復帰に至るまでの一連の出来事は詳細が明かされないままとなっている。OpenAIはアルトマン氏の復帰だけでなく、一部再編後の取締役会にブレット・テイラー氏(会長職)、ラリー・サマーズ氏、アダム・ダンジェロ氏が加わることも発表した。
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