スマホの低速通信はどこまで使える? 1Mbps/300kbps/200kbpsで検証してみたスマホ料金プランの選び方(1/2 ページ)

» 2024年01月09日 11時43分 公開
[シムラボITmedia]

 格安SIMを選ぶ際、料金以外に重要なポイントとなるのが低速時の最大速度です。どのキャリアも契約したデータ容量を使い切ると速度制限がかかりますが、制限時の最大速度はキャリアやプランによって異なります。この低速通信をうまく活用すれば、料金やデータ容量を大きく節約することも可能です。今回は低速状態で何ができるのか、実際に検証しました。

各キャリアの最大速度

まず、主要な格安SIMキャリア(オンライン専用プラン/サブブランド/MVNO)の低速通信の仕様を確認しておきましょう。以前は最大128kbpsや200kbpsが主流でしたが、現在は小容量プランなら最大300kbps、月20GB前後の中容量プランなら最大1Mbpsのキャリアが多いです。ただし、その分低速通信に容量制限を設け、低速状態で一定容量以上使うと速度がさらに制限されるプランも増えてきました。

低速通信 低速時の最大速度は、小容量帯は300kbps、20GB前後の中容量帯は1Mbpsが多い。最近は低速通信に容量制限を設けるキャリアも増加中

 また、バースト転送に対応しているキャリアもあります。バースト転送とは、低速時でも通信処理の開始から一定容量は高速で通信する機能です。同じ低速でもバースト転送に対応していればコンテンツのレイアウトやテキストの表示の初速が速いため、いくぶん快適に使えます。

 バースト転送への対応可否は非公表のキャリアも多いのですが、主要な格安SIMではIIJmioやmineoが対応しています。低速通信をたくさん使う人はバースト転送のあるキャリアを選んでもよいかもしれません。

検証の方法

 今回は最大1Mbps/300kbps/200kbpsの3つの速度を、以下の方法で検証しました。

低速通信 ahamoは容量超過後の速度制限、UQ mobileとOCN モバイル ONEは節約モードオンで低速状態にした。ただしOCN モバイル ONEはMUSICカウントフリーがあるため、音楽ストリーミングの検証時はmineo(A)に変更しました
低速通信 端末はiPhone 13、Galaxy Z Flip3 5G SCG12、iPhone SE(第2世代)を使用

 なお、本記事では1Mbps/300kbps/200kbpsと記載している場合がありますが、これらはあくまで最大速度であり、時間帯や環境によってはそれ以下になる場合もあります。また、今回筆者が検証した内容も、使用端末や環境などによって結果は異なるので注意してください。

YouTube視聴:1Mbpsで480pなら快適に視聴できる

 まず、最も気になるのがYouTubeなどの動画視聴でしょう。動画視聴はデータ容量を大きく消費しますが、低速状態で視聴できれば大きな容量節約になります。今回はYouTubeの動画再生中の画面左上の設定メニューから画質を指定した上で、最後まで止まらずに快適に視聴できるか検証しました。

低速通信 1Mbpsの場合、480pまでなら快適に視聴できた。300kbpsと200kbpsは360pだとたまに詰まるが、240pなら快適に視聴可能

 最大1Mbpsの場合、480pまでなら止まらずに快適に視聴できました。480pはスマホで視聴する分には問題のない画質なので、1MbpsでもYouTubeは快適に使えるでしょう。720pにすると1分に1回くらい止まり、20秒ほど画面がクルクルしてから再開する、といった感じでした。720pでの再生は難しいでしょう。

 最大300kbpsと200kbpsはほとんど同じ結果でした。240pなら止まらずに視聴できますが、360pだと時折止まってしまいます。ただ、360pでも止まる頻度は少なかったので、場合によっては360pでも最後まで視聴できるかもしれません。360pと240pでは画質に大きな差を感じたので、自分ならまず360p画質でチャレンジしてみて、だめなら240pに下げると思います。

X(旧Twitter):1Mbpsならほぼ快適に利用できる

 続いて、X(旧Twitter)で検証しました。

低速通信 1Mbpsなら画像も動画も表示がわずかに遅れる程度で閲覧可能。300kbpsと200kbpsは画像と動画の表示に遅延が生じるが、我慢できる範囲内だと感じた

 最大1Mbpsの場合、Xはほぼ快適でした。アプリ起動時やアカウント/タブの切り替え直後には画像が少し遅れて表示されましたが、その後は高速でスクロールしない限りほとんど遅延はありません。投稿された動画もすぐに再生が開始し、最後まで止まらずに視聴できました。

 最大300kbpsと200kbpsの場合、文字はすぐに表示されるものの、画像は遅れました。特に複数枚の画像がまとめて投稿されたポストの場合、3〜4枚目の画像の表示が顕著に遅れます。また、動画は再生が開始するまでやや時間がかかりました。300kbpsなら再生が開始すれば止まりませんでしたが、200kbpsは途中で止まることがありました。

 最大300kbpsや200kbpsでも快適と感じるかは、タイムライン上にどれだけ画像や動画を含むポストがあるかによるでしょう。筆者のタイムラインは比較的文字だけのポストも多いのであまりストレスを感じませんでしたが、画像/動画が多い人はつらいかもしれません。設定メニューから高画質での画像や動画の表示をオフにするなども検討しましょう

低速通信 最大300kbps/200kbpsの場合、文字はすぐに表示されるものの、画像の表示は遅れる

Instagram:画像や動画の表示がメインなので、1Mbpsでもつらい

 続いてはInstagramです。画像や動画が主体のSNSなので、Xよりも影響が大きかったです。

低速通信 Instagramは1Mbpsでも少々つらい。特に複数の画像がある投稿の2枚目以降の画像表示が遅い。300kbpsと200kbpsはなかなか表示されず、個人的には使えないと感じた

 1Mbpsの場合、タイムラインの画像や動画はすぐに表示されるので一見快適に見えます。ただし、複数の画像を含む投稿の場合、横スワイプして2枚目以降を表示させようとするとクルクル回ってなかなか表示されませんでした。一方、画像に比べて動画は思ったより影響が少なく、タイムラインの動画もリールもほとんど止まらずに再生できました。

低速通信 1Mbpsの場合、タイムラインの表示は速いが2枚目以降の画像表示が遅く、1枚ごとに3〜4秒かかる

 300kbpsと200kbpsはタイムラインの画像表示もかなり遅れました。300kbps以下ではInstagramを使うのは難しいかもしれません。ただ、動画は読み込みに5秒前後かかるものの、再生が開始したら止まらずに視聴できました。また、なぜかリールはほぼ止まらずにサクサク再生できました。画像よりも動画の方が快適に視聴できるかもしれません。

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