筆者は自分の車に専用カーナビを付けていません。というのも、iPhoneもAndroidも標準でマップアプリが搭載されており、カーナビ機能を無料で利用できるからです。となると、わざわざお金をかけて、専用のカーナビを付ける必要性を感じなかったわけです。そんな風に考えている方は増えているのではないでしょうか。
しかし、スマホのマップアプリに不満がないわけではありません。以前はとんでもなく狭い道に案内されて、道ばたの茂みに隠れていたブロックにタイヤをこすってしまったことがありましたし、最近でもナビに従っていたら、なぜか途中で公営の駐車場に迷い込んでしまったことがありました。後者は案内を正確に把握できなかった可能性が高いですが、いずれにしても、カーナビ本来のルート設定や、音声案内機能については、専用カーナビのほうが一日の長があると感じています。
そこで今回試用したのが、パイオニアのカーナビアプリ「COCCHi」です。「カロッツェリアカーナビゲーションのノウハウを搭載!」と謳われており、カーナビ専用機と同等の機能、使い勝手をスマホで活用できるというアプリです。今回は年末年始に「基本プラン」(月額350円)を利用してみたので、スマホ標準の地図アプリと比べて、どのような違いがあるのかという点にスポットを当ててレビューしていきましょう。
COCCHiの基本機能について紹介します。まず、専用カーナビらしい機能が「ドライバーアシスト」です。左下のメニューアイコンからワンタッチで呼び出し可能で、「駐車場を探す」「ガソリンスタンドを探す」「トイレ施設を探す」などの機能を利用できます。
都会のコンビニなどではトイレを利用できないことも多いですよね。一刻を争う状況において、2タッチでトイレなどを探せるのは本当に便利です。
有料道路やガソリン代の消費合計(合計金額)や、CO2排出量の合計もこのメニューでレポート表示されます。月ごとのランニングコストを大まかに把握するのに重宝します。
ルートをきめ細かく提案してくれるのもCOCCHiの大きなアドバンテージだと感じました。ルート検索時には「早」(最短)、「安」(最安)、「広」(道が広い)という3つの条件からユーザーに合ったルートを提案してくれるのです。例えば「安」を選べば、有料道路を使用しないルートが先頭に表示されます。
Apple CarPlayやAndroid Autoに対応したカーナビやディスプレイオーディオを装着していれば、大きな画面で方面看板表示、案内地のイラスト表示、ハイウェイの通過/出口施設表示、ルートアドバイザー表示機能などを利用できます。Apple CarPlayやAndroid Auto対応ディスプレイは1〜2万円台から購入可能です。大きな画面で確認、操作したい方はぜひ愛車に装着したいアイテムですね。
そしてもちろん、スマホのマップアプリと同じく、常に最新地図を利用できるというのも大きなメリットでしょう。気になるオービス情報も知らせてくれます。バージョンアップ費用がかからず、更新作業が必要ないというのは、専門知識のない一般ユーザーこそ大きな恩恵を受けられると言えます。
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