当然かもしれませんが、Fire HD 10 キッズプロには「ペアレンタルコントロール機能」もあります。1日のタブレット利用時間の制限を行える他、睡眠時間に合わせた利用禁止の設定、タブレット利用の一時停止/再開の設定が行えます。
この他、学習関連のアプリ、読書や動画視聴を「学習目標」として設定する機能もあり、エンターテインメント系のコンテンツを学習目標を達成するまで利用不可とすることも可能です。
ペアレンタルコントロールに関連する機能は、一通りそろっているようにも見えます。ただ、ちょっと細かすぎるのかもしれませんが、筆者は「学校に行く前に身支度をする時間帯」「学校から帰って宿題をする時間帯」「就寝時間」といった具合に、タブレットの使用禁止時間を複数設定したいのですが、Fire HD 10 キッズプロでは時間帯を1つしか設定できません。
そのため、使わせたくない時間を避けて利用するためには、保護者が画面ロックを設定し、保護者がロック解除してから子どもに渡すという運用にせざるを得ません。
問題のあるコンテンツに出会うリスクが低いからか、子ども用のプロファイルでは標準でPINコードによる画面ロックは無効です。PINロックを有効化するには、別途設定が必要となります。
親は親で用事があったり、やるべきことがあったりすることを考えると、保護者がその都度ロック解除をするのは手間が掛かりすぎます。どうしても手が離せないタイミングでお願いされると、イラッとくるかもしれません。
生体認証に対応していれば、この手間は少し省けるのですが、本機は生体認証に対応していません。都度、PINコードあるいはパスワードを入れないとロックを解除できません。
炊事や洗濯、小さい子どもの世話で物理的に手が離せないシーンを考えると、結構悩ましいものです。
よって「タブレットの利用を“子ども任せ”にする」など、不本意ながら甘い対応を取らざるを得ない可能性もあります。
子どもが「YouTube」など動画配信サービスに興味を持つと、ついつい親のスマートフォンをそのまま手渡してを見させる――そんなシーンをよく見かけます。連絡ツールとしても重要なスマホを子どもに渡すことはリスクがあります。子どもが操作を間違えたりすると、思わぬ相手に電話を発信したり、間違えてコンテンツを削除してしまったりといったトラブルも考えられます。
その点、Fire HD 10 キッズプロは、子ども向けに企画されたタブレットであり、本体価格が2万円台半ばと買いやすい上に、専用カバーや保証も充実しています。子どもに持たせるタブレットとしてはコストパフォーマンスが高いことは間違いありません。
子どもに自分のスマホを渡して発生する数々のリスクを考えると、子ども専用のタブレットとして備えておくと良いでしょう。特に、学習マンガは充実しているため、小学校に入学した際の「マイタブレット」的に使ってもらうと、学習マンガやアプリを通じた学習がはかどりそうです。
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