―― Libero Flip専用の保証サービスはないのでしょうか。
長井氏 1年間の保証はありますが、専用のサービスに関しては、お客さまの声を聞きながら、何か追加できるものあれば追加を検討します。
宮崎氏 安かろう、悪かろうというイメージは払拭(ふっしょく)したかったので、既存の保証サービスなどを活用し、できるだけその辺のケアを手厚くしたと自負しています。 Y!mobileは、Libero Flipに限らずですが、いわゆる格安と表現される機種を多く取り扱ってるブランドですので、安心も売りにしたいと考えています。オプションのサービスに「故障安心パックプラス」がありますし、お店に来店いただければ、アフターフォローを手厚くするサービスも用意しています。一時費用がかかるものもあれば、月額費用を負担いただくものもあります。
ですから、安価な端末を売って終わりにするのではなく、ご購入後もお客さまとY!mobileとの長い付き合いも視野に入れたサービスを構築しています。
―― 何年くらいの利用を想定しているのでしょうか?
宮崎氏 およそ2〜3年くらいですね。他のメーカー、端末と同じ範囲の年数です。
―― OSのアップデートとセキュリティの更新はありますか?
山田氏 もちろんあります。OSは最大2年で、セキュリティは最大3年です。
―― 「Libero Flip専用ケース プレゼントキャンペーン」は、ケースメーカーさんが負担する形でしょうか?
長井氏 こちらはメーカーさんですね。韓国市場や中国市場を参考にして、ケースがあるといい、と考えた結果、ZTEとFOXの協賛となりました。キャンペーンの実施はZTEが担当しています。
―― 他の端末ですと、あまり事例がないですよね。
長井氏 そうですね。
―― ケースのプレゼントも、若年層を意識した取り組みでしょうか?
長井氏 われわれの調査では「アクセサリーが少ないから折りたたみスマートフォンの購入をためらう」という意見が出ていました。
今回の取材を通して感じたのは、ソフトバンクとしてY!mobileのブランドに求められていることをくみ取る形で、折りたたみスマートフォンにチャレンジしていること。あらかじめ市場やユーザーをリサーチし、昨今の折りたたみスマートフォン市場に足りていない部分を、Libero Flipで埋めたという見方ができる。
一方で、ZTEがモバイル関連展示会「MWC Barcelona 2024」の初日に当たる2024年2月26日に、ベースモデルと思われる「nubia Flip 5G」を発表し、3月14日にはオープン市場向けモデルが日本で発表されたものの、一括価格が7万円台とY!mobile向けモデルよりも高く、価格としてのインパクトに欠けた。
とはいえ、これまで高価ゆえに手を出せずにいた、一般ユーザーが折りたたみスマートフォンに手を出しやすくなったのも事実。しかも、Y!mobile向けモデルなら保証サービスが用意されており、転ばぬ先のつえになること間違いなしだろう。安価な折りたたみスマートフォンで先行したY!mobileに対し、UQ mobileがどのような手を打つのかも気になるところだ。
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