超広角カメラも見事な写りだ。画角も換算12mmと広いため、iPhoneよりもダイナミックに情景を切り取れる。こちらも5000万画素のセンサーを採用するなど、多少のズームにも対応できる。風景をまるまる収めたい場面では頼りにできる画角だ。
望遠カメラも見事な仕上がりだ。ここまでは換算75mm(3.2倍)の作例だが、レンズもF2.0と明るく画角的にも使い勝手はいい。今回は最短撮影距離がXiaomi 14などと同様の10センチとなり、被写体に寄れる構成になった。
また、この3.2倍望遠カメラは寄れることから、フードフォトにも最適だ。シズル感もしっかり表現でき、おいしそうに撮影することができる。一方で背景が大きくボケるので、可変絞りのあるメインカメラとうまく使い分けるとよさそうだ。
5倍望遠(120mm)も見事だ。レンズもF2.5と明るくなった上に最短撮影距離は30センチとこちらも寄れる構成だ。2倍クロップの10倍望遠なら実用性も高く、AIズーム機能を併用すれば、最大30倍相当まではある程度の画質で残すことが可能だ。
Xiaomi 14 Ultraの存在感を際立たせる存在が専用のカメラグリップだ。「Photographer Kit」という名称で中国では別売だったが、グローバル向けには「特典」という形で提供される。前作のXiaomi 13 Ultraにも純正グリップはあったが、今作では多くの部分でアップデートされた。
また、中国ではカメラグリップを黒と白の2色から選択できるが、グローバル版では黒のみの提供となっている。
装着した姿はカメラさながらのフォルムだ。ストラップホールも備えており、スナップシューターとしては1つの完成形とも評せる仕上がりだ。特に75mmの望遠はゆがみが少ないことや被写体に寄れることから利用頻度もかなり高い。望遠カメラを使う場面でもしっかりとホールドできるのはありがたい。
グリップのおかげで本体をしっかり持てるので手ブレも抑えられる。片手でサクサク撮れるため、「ストリートショットモード」との相性も抜群だ。
スマホ本体とはUSB端子を介して接続する方法に変更され、操作のタイムラグを抑えた。カメラグリップの充電口からスマートフォン本体の充電もできるようになり、利便性も向上した。カメラグリップ自体に1500mAhのバッテリーも備え、スマートフォンと合わせて6500mAhの容量を確保できる。
ダイヤルでは露出、シャッタースピード、絞り、ISO感度をはじめとしたいくつかの操作を割り当てられる。オートモードメインでは露出、マニュアル撮影では絞りに割り当てると撮影体験が大きく向上する。
録画用ボタンも各種操作や設定呼び出しに割り当てが可能だ。「動画を撮らない」というユーザーはカスタマイズしてみるとよいだろう。
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