オーディオについてもチェックしたい。Xperia 1 VIは従来同様、他社製スマートフォンとは異なり、LとRのどちらもユーザーに向く、フルステージステレオスピーカーを採用している。ステレオ感が増すだけでなく、より音場を再現しやすい。公式サイトでは「臨場感のある」と表現されることが多い。
ただ、実際の聴き比べはできていないため、Xperia 1 Vよりどのような音が聞こえやすくなったのかなど、詳細なレポートはここでは避けたいが、「一層力強いサウンドとなっている」とのことなので、Xperia 1 VIとXperia 1 Vの実機を試す機会があれば比較したい。
2022年、「Xperia 1 IV」の登場に合わせてクリエイター向けに用意された録音アプリ「Music Pro(プロレベルの録音は月額580円)」や、3.5mmイヤフォンジャックの搭載、ソニー独自AI技術で高音域の表現力などが向上する「DSEE Ultimate」、ストリーミングサービスなどの音源を立体的なサウンドに変換する「360 Upmix」への対応は先代から継承している。
ゲームに最適な超低遅延などを実現する次世代Bluetoothオーディオ「LE Audio」、スマートフォンからハイレゾを含む音源をイヤフォンにワイヤレス(Bluetooth)で伝送する際、音質の劣化を抑えるソニー独自開発のコーデック「LDAC」にも対応している。
最後にその他のスペックを比較したい。
ネットワークについては、5Gで使用されるミリ波帯とSub-6帯を利用できる。プロセッサはXperia 1 Vが「Snapdragon 8 Gen 2」だったのに対し、Xperia 1 VIは「Snapdragon 8 Gen 3」となる。外部ストレージについて、Xperia 1 Vは最大1TBのmicroSDXCをサポートしていたが、Xperia 1 VIでは最大1.5TBのmicroSDXCを搭載できる。
バッテリーの容量は5000mAhでXperia 1 Vと変わらない。数年後に確保できるバッテリーの最大容量も同じだが、Xperia 1 Vでは3年後の最大容量が80%とうたっていたのに対し、Xperia 1 VIでは4年後で80%と長期的な利用を見込めるという。30Wの急速充電対応アダプター「XQZ-UC1(ソニーストア価格は5480円)」を使用すると、30分で50%までの充電が可能。ワイヤレス充電や他のデバイスへの給電機能は継承している。
プリインストールOSはXperia 1 VがAndroid 13だったが、Xperia 1 VIではAndroid 14となっている。OSのアップデートは最大3回、セキュリティの更新は4年間行われる予定だ。Xperia 1 Vと比べると、OSアップデートが1回増え、セキュリティアップデートの期間が1年延長された。
サイズと重量はXperia 1 Vが約71(幅)×165(高さ)×8.3(奥行き)mm/187gだったのに対し、Xperia 1 VIでは約74(幅)×162(高さ)×8.2(奥行き)mmで、重量は192gとなった。サイズは横幅が3mm増して、高さが3mm低くなり、奥行きが1mm減ったことになる。重量は5g重くなった。
このため、冷却構造や3.5mmオーディオジャック、HDMI出力ポート(1080p/120Hz出力に対応)、LANポートなどを併せ持つゲーミングギア「Xperia Stream for Xperia 1 IV」は流用できなくなった。
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