ちなみにドコモは4台、KDDIは3台、ソフトバンクは2台の移動基地局車を配備している。ドコモの通信速度が最も出たのは、最も多くの移動基地局車を出していたことも影響していそうだ。
ドコモは以下の通り、対策を実施した。
「イベントの内容に合わせてエリア設計を実施し、移動基地局車および周辺基地局でのエリアカバー計画を立て対策を実施しています。2023年の大阪会場の状況を踏まえ、想定されるトラフィック状況から移動無線車両増・設備故障に備えた体制強化を行っております」
KDDIは以下の通り、対策を実施した。
「以下ページでもご紹介しております通り、さまざまなイベントで電波強化対策をしておりますが、今回七北田公園での対策が初めてということもあり、イベント主催者と事前に現地で検討を進めることで、地形に沿った細やかなエリア設計をしています」
ソフトバンクは移動基地局車の台数こそ2台だったが、高所作業車を活用してアンテナを20mまで上げ、カバー範囲を広く取るというユニークな対策を行っていた。移動基地局車のアンテナは通常は11.8mなので、2倍近い高さまで上げている。実際に高所作業車を目の前で見たが、その光景は圧巻。確かにここまでの高さがあれば、七北田公園全体をしっかりカバーできると感じる。ソフトバンクがお昼以降、ドコモに迫る下り100Mbps台の速度を出していたのも、この高所作業車でのアンテナ運用が功を奏したといえる。
GO FESTで初実装されたネクロズマよりも、この高所アンテナを目にすることができただけでも、仙台まで来たかいがあったと思った。
この他、ソフトバンクでは「キャパシティー対策のため、対応周波数を複数準備し、周辺局含めチューニングを実施している」とのこと。
なお、GO FESTの通信対策は、イベント主催側であるNianticと密に連携することで実現している。Niantic ライブイベント APAC マーケティングマネージャーの三宅那月氏は「イベントの1週間以上前にコアメンバーが現地入りして、通信会社の協力を得ながら 電測(電波測定)を何度も実施しています。年々、経験は蓄積していて、これまでのデータをもとに、どういうネットワークで構築するのかを話しています」と話す。
GO FESTは世界各国で実施しているが、日本は通信対策でチャレンジングな面があるという。「日本は山岳の国なので、仙台市に限らず、ある程度、道や公園もフラットでなくアップダウンがあります。木々が公園にたくさん生い茂っている場所もたくさんあるので、ネットワークの観点からいうと、そういった場所はチャレンジになります」(三宅氏)
通信キャリアとNianticの連携によって、今回は快適な通信環境が実現できたが、2025年のGO FESTではそこに楽天モバイルが加わることにも期待したい。
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