「モバイルネットワーク体感の評価指標であるOpensignalでNo.1を目指す」──。6月18日の社長就任会見でこう話したのはNTTドコモの新社長に就任したばかりの前田義晃氏だ。
ドコモの通信品質については、2023年から一部のユーザーが“パケ詰まり”をSNSなどで訴えるようになった。前田社長は「SNS上でのお客さまの声やアプリ利用データなどを踏まえ、改善が必要な場所を早期に検出し、適切な対策を迅速に実施していく」としている。
英Opensignalの「一貫した品質」という項目において、2年連続でトップを獲得したのはソフトバンク。一貫した品質はユーザーが一般的なタスクを完了できる頻度を指す。5Gのカバレッジはドコモが1位となっているが、「体感としてドコモがつながりづらい」というレッテルが貼られた。
ネガティブなイメージの払拭に向け、ドコモはこれまでに通信品質の改善に300億円を先行投資し、全国2000カ所の“点”や、鉄道動線などの“線”で品質を改善。他にも多くの人が密集する大型のイベントではアンテナを取り替えるなどして品質を改善したとしている。
この他、ドコモは「d払い」アプリでバーコードが表示されるまでの時間を場所ごとに可視化するなどの取り組みも過去の記者説明会で明かしている。
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