―― 2020年から2021年にかけて、コロナ禍の影響でリアルイベントが抑えめになりましたが、この頃のお話もうかがいたいです。
石塚氏 2020年から2021年まではグローバルとしてイベントを実施しましたが、特定の開催地では行っていません。
―― 特定の開催地で実施しなかったことで、ユーザーの動向に変化はありましたか?
石塚氏 私たちはポケモンGOを、2016年から、外に出るきっかけになってほしいと思って作ってきました。たくさんの場所を訪れて、たくさんのポケモンに出会って、楽しんでほしい。そのために、たくさんの機能と追加しています。
イベントも同じような思いで開催してきました。今回、仙台でやっているのも、GO Festによって仙台に来てほしいなという思いがあります。そんな中で、2020年、2021年はコロナ禍のため、みんなで集まってプレイすることはできませんでした。私たち自身、苦しい思いをしましたが、その2年間を乗り越える上で非常に大きかったのが、2019年に横浜で開催したGO Festでした。このとき、ポケモンGOがローンチされてから約3年がたっていました。
ローンチした当初は、ポケモンGOを一緒に遊ぼうという感じで、ご家族やご友人が集まってプレイしていました。そこから3年がたつと、ポケモンGOを通して知り合った友達が増えてきて、じゃあGO Festがあるから集まろうということで開催されたのが2019年のGO Festでした。このときにみんなで1回集まれたことで、2020年、2021年に開催できないとなったときに、「来年こそ、コロナ禍が終わったらまた会おう」という気持ちをトレーナーの方全体が持って、一緒に乗り切ることができました。ですから、そのときの流れが仙台にも続いているのかなと思います。
―― むしろその2年間をマイナスと捉えているのではなく、イベント自体はどこでも参加できるようになったので、ユーザーの熱が持続して、2022年以降の復活につながったということですね。
石塚氏 そう思います。そう思ってくださったトレーナーの方がいらっしゃったからこそ今があるので、一緒に乗り切ってくれたことに感謝しています。
―― コロナ禍でアクティブユーザー数が極端に減るなど、マイナスの事象は少なからずあったのでしょうか。
Niantic広報 ないですね。私たちも「どうなるんだろう」と思っていたのですが、全然ないです(きっぱり)。
―― なるほど(笑)。では、コロナはポケモンGOにとって、どんな事象だったと捉えていますか。
石塚氏 苦しい時期であったことは確かです。外に出ていろいろな場所を訪れてほしい――これこそが最も大事な部分として作ってきたことだからです。どうしよう、何を作ろう、どうすれば喜んでもらえるのか……。その部分で日々、検討して苦労してきました。例えば、なかなか外に出られずに同じギフトを贈ってしまうという中で、既にあった相棒と冒険の機能によって、相棒たちが近くのポケストップを回ってギフトを集めてくれる機能を追加しました。ポストカードにステッカーを貼って簡単なメッセージを送るといった取り組みも加えました。
そして、ようやくコロナが開けて、見通しが立ち始めた昨年(2023年)ごろから、一緒にプレイしようという部分をもう一度作り上げました。シャドウレイド、ルート、チームコラボを昨年リリースしました。シャドウレイドについては、もう一度みんなで集まって力を合わせて倒す。ルートは、いろいろなところを訪れて、その地域のよさを知る。チームコラボは、いつでもどこでも一緒に、好きな楽しみ方ができるところに焦点を当てています。
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