Xiaomiの日本法人にあたるXiaomi Japanは、8月28日にイベントを開催。計31種類にも及ぶ新製品を一挙に発表した。同日に販売を開始しており、Xiaomiが公式で運営するAmazonや楽天市場で購入が可能な他、渋谷PARCOで9月30日まで開催しているポップアップストアでも取り扱う予定だ。
日本市場に参入して以降、スマートフォンやタブレットを中心にラインアップを拡大してきたXiaomiだが、その一方でそれらの端末とつながるIoTデバイスも徐々に拡大してきた。8月には、製品のバリエーションをさらに増やし、スーツケースなどの旅行用品やボールペンのような雑貨も販売している。
7月、8月と2段構えでスマホ以外の製品を増やしてきたXiaomiだが、背景には自社ストアを日本で構える検討が進んできていることがある。「スマホメーカーが始めた無印良品」とも評されることがあるXiaomiだが、その戦略を日本でも本格化させようとしていることがうかがえる。ここでは、そのラインアップや同社の戦略を解説していきたい。
Xiaomiが発表した新製品は、全31種類。ジャンルとしてはチューナーレステレビやPC用のモニターなどが数を稼いでいる一方で、ロボット掃除機やペットに餌やりができる給餌機、さらには電気すら不要なスーツケース、リュックサックなどまで、幅広い製品を取りそろえている。炊飯器のように、食生活に欠かせない調理家電も発売する。
8月5日に発売されたスーツケースや保温ポット、ジェルペンなどを加味すると、その数やバラエティはさらに広がる。これまでも、スマホやタブレット、ウェアラブル製品を投入しつつ、ロボット掃除機やスマートカメラなどのIoT製品は取り扱ってきたが、そのジャンルは限定されていた。ここにきて、ついに本格展開を開始したといっていいだろう。
ジャンルはバラバラながらも、製品のデザインにはある程度統一感があり、比較的シンプルにまとめられている。ロゴや派手なデザインで主張しているわけではないため、普段の生活にも取り入れやすい。それでいてコストパフォーマンスも高いというのは、スマホやタブレットとの共通項といえる。
例えば、チューナーレステレビはミニLEDを採用した最上位モデルの「Xiaomi TV S Mini LED」の75型でも14万9800円(税込み、以下同)。よりお手頃な「Xiaomi TV A」だと、65型でも7万6800円だ。ごみの回収やモップの自動洗浄を行う「Omniステーション」付きのロボット掃除機「Xiaomiロボット掃除機 X20+」は5万9800円。競合の製品と比べると、価格をかなり抑えていることが分かる。
雑貨系の商品にもその価格設定は踏襲されている。同社が初めて日本で投入する「Xiaomi毛玉リムーバー」は、わずか1480円。アルミフレームを採用したスーツケースも、20インチなら1万6800円と手ごろだ。先に発表されていたジェルペンは赤の10本パックが580円。ボリュームディスカウントではあるが、1本あたりの単価は58円と安い。しかもインクがギッシリ詰まっており、通常の製品より4倍長く使えることを売りにしている。
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