ドン・キホーテを展開するPPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)は9月13日、MVNOサービス「マジモバ」と、モバイルWi-Fiサービス「最驚 Wi-Fi」を始める。PPIHグループのリテール子会社とエックスモバイルが提携する形で提供する。契約は一部店舗とWebサイトにて受け付ける。
マジモバはデータ通信、SMS、音声通話を利用できるサービス。月額料金は3GBで770円(税込み、以下同)、15GBで2508円、25GBで3278円、50GBで6050円だ。通話定額オプションサービスとして、月額880円で10分かけ放題の「かけ放題ライト」と、月額1980円でかけ放題の「かけ放題フル」を用意する。3GBは「驚安プラン」、15GB、25GB、50GBを「最驚プラン」という扱いだ。
最驚 Wi-Fiは、1日10GB(月間300GB)のデータ容量を月額4180円で利用できるサービス。モバイルWi-Fiルーターの料金は発生しない。国内では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの回線のうち、最適な回線に自動接続する。海外151の国と地域では、ネットワークを切り替えずに利用できるが、海外では別途料金が発生する。2年未満の解約時には、解約手数料の4180円が別途かかる。
ここまでの内容だけでは、他社とほとんど変わらないサービスだと感じるが、マジモバと最驚 Wi-Fiの独自性はどこにあるのか。9月12日の記者会見に登壇した、PPIH 上席執行役員の森谷健史氏と、エックスモバイル代表取締役の木野将徳氏によるプレゼンテーションをもとに解説する。
PPIHは、企業理念である「顧客最優先主義」を掲げ、顧客が求める商品を求めやすい価格で提供する「マジ価格」や、支払い時に端数を値引きする「マジ値引き」など、独自電子マネー「majica(マジカ)」会員を対象に、“驚安の買い物体験”を提供する取り組みに力を入れている。
この取り組みをさらに拡張するべく、PPIHは「家計の固定費」の中でも通信費に着目した。総務省による2024年6月の家計調査報告によると、家計の固定費(住居、光熱、水道、交通、通信の合計で算出)の中で14.1%を占めるのが通信費となっている。「お客さまにとって最も都合のよい通信サービス」の実現を掲げるPPIHは、マジモバと最驚 Wi-Fiで「お客さまにお得で驚安なお買い物とサービス体験を拡充させていきたい」と考える。
新サービスで注目すべきは、料金の安さはもちろんだが、主に電子マネーの「majica」ユーザーに向けたサービスであること。
マジモバの最驚プラン(15GB、25GB、50GB)の契約者でmajicaアプリ会員には、ドン・キホーテをはじめとするmajica加盟店で商品と交換できるクーポンを「#今月のおごり」として毎月提供する。クーポンは、PPIHのキャラクターであるドンペン、アピタン、ド情ちゃんにおごってもらえる設定になっており、毎月10日にmajicaアプリ上で配信する。
UCSカード会員の場合、マジモバの利用料金をUCSカード払いにすると、支払料金のポイント還元率が、通常の0.5%から5倍の2%にアップする。こちらは、驚安プランと最驚プラン共通の特典となっている。
majicaは、ドン・キホーテが2014年3月に開始した電子マネーサービス。PPIHグループのドン・キホーテ、MEGAドン・キホーテ、アピタ、ピアゴ含むmajica加盟店で利用できる。利用者が買い物をする際にmajica マネーかUCSカードで支払うとポイントがたまる。ためたポイントは1ポイント=1円として買い物に利用できる。
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