折りたたみスマートフォンはどんどん薄くなってきています。HONORの「Magic V3」は、閉じた時の厚みが約9.2mmです。ここまで薄いと、もはや一般的なスマホと変わらぬ大きさです。しかも、しっかりとしたヒンジの構造を持っています。
閉じたときは6.43型の外側ディスプレイを使うことができます。一見すると普通のスマホにしか見えません。手で持っても薄いので違和感もなく、閉じたままでも使いやすい大きさです。
カメラは5000万画素の広角、5000万画素の3.5倍望遠、4800万画素の超広角と高画質なトリプル構成です。少し前の折りたたみスマホはカメラ性能はやや妥協された部分がありましたが、高価なモデルだけに、今やカメラもフラグシップクラス級のものを搭載しているのです。
本体を横から見ると、折りたたみスマホとは思えない薄さに驚くしかありません。角を丸めたデザインにしていることもあり、約9.2mmというサイズよりさらに薄く感じられます。ここまで薄いともう普通のスマホを選ぶ理由が見当たらなくなります。
ちなみにXiaomiもほぼ同じ時期に薄型折りたたみモデル「Xiaomi MIX Fold 4」を出しています。MIX Fold 4の厚さは約9.47mmです。何かと「世界一」を争う中国メーカーですが、折りたたみに関してはXiaomiもHONORに一歩及びませんでした。とはいえMIX Fold 4も十分薄いのです。
本体を開くと7.92型、2344×2156ピクセルのディスプレイが使えます。UIには工夫がされていて、折りたたみモデルとして使いやすい工夫もあるとのこと。また専用スタイラスにも対応し、手書き入力が可能です。スタイラスはメインディスプレイだけではなく外ディスプレイでも使えます。
開いたときの厚みは約4.35mmと、これまた脅威的な薄さです。一方、MIX Fold 4は約4.59mmとなっています。薄さの競争はコンマ2桁の数字を争うレベルになっています。これらのサイズを見ると、Googleの「Pixel 9 Pro Fold」もがんばってはいますが2社には及ばず、そして折りたたみのリーディング企業であるサムスンは一歩以上遅れている感じ。中国メーカーの薄型化競争は世界トップレベルになっています。
Magic V3は中国で先行発売されたのち、9月にはベルリンで開催されたIFAでグローバルローンチを発表。世界各国で販売が始まっています。日本にHONORは参入する機会はないため触る機会はなかなか無いでしょうが、海外旅行時など現地の家電量販店に展示があればぜひ触ってみてください。折りたたみスマホに関する概念が大きく変わることは間違いありません。
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