ディスプレイから目の前に映像を映し出すまでの仕組みは従来モデルから変わっていない。加えて、ディスプレイはソニー製のMicro OLED(片目1920×1080ピクセル)を継続して採用しているが、サイズはAir 2/Air 2 Proの0.55型から「XREAL Air 2 Ultra」と同じ0.68型へと大型化した。最大輝度はAir 2/Air 2 Pro/Air 2 Ultraの500ニトから600ニトに向上した。リフレッシュレートは通常90Hzだが、最大で120Hzに対応している。
透過度を3段階に切り替えられる機能はAir 2 Ultra/Air 2 Proから継承している。これはレンズの透過度を電子的に切り替える機能で、より没入したいときは透過度を下げ、まるで真っ暗闇で見ているかのような体験を得られ、現実空間を見ながらコンテンツも見たいときは透過度を上げる、というような使い方ができる。
視野角はAir 2/Air 2 Proが46度だったのに対し、XREAL Oneでは50度だ。ただし、Air 2 Ultraの52度よりはやや狭い。短時間ながらXREAL Oneと手持ちのAir 2 Proと比較したが、数値ほどの大きな差は感じられず、フレームによって見える外界が限られている感は、どちらも変わらない。
XREAL Oneは独TUV Rheinlandによる目への快適性を示す「Eye Comfort」という部門で、5つ星の認証を“世界で唯一”取得し、高い視認性、色彩の精度、ブルーライトの軽減(必要以上のブルーライトを発していないかどうか)、ちらつき防止の各項目も評価された。
オーディオについてもアップグレードした。XREAL One内蔵スピーカーのチューニングを行ったのは米Boseだ。Boseといえば、店内スピーカーやイヤフォン/ヘッドフォンが強みだが、オーディオサングラスと銘打ち、ワイヤレスヘッドフォンとして使えるサングラスの「Bose Frames」を2019年に発表した。XREAL Oneのスピーカーの設計はXREALベースだが、音の聞こえ方を含むチューニングをBoseと共同で実施した。こちらもAir 2 Proと比較すると、ややポップで軽いサウンドのAir 2 Proに対し、XREAL Oneはやや音圧が上がり低音が強化されていた。
グラス単体の重量はAir 2 Ultraの83gより1g軽いが、Air 2の72gより10g、Air 2 Proの75gより7g重い。重量はいずれもノーズパッドを省いた数値だ。ただ、Air 2 Proと装着感を比較しても、数値ほどの差分を実感できなかった。ボディーのサイズ感も大差がないが、グラスを収納するケースは小型化した。
XREAL Oneではノーズパッド単体を取り外せる構造に変更。指でつまんで取り外しやすくなっている。サイズはS/M/Lの3種類から選べ、ノーズパッドに大きくサイズが表記され、どのサイズを取り付けているのかが分かりやすい
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