ドコモは、東京ドームシティ(東京・文京区)で開催中の「LAPOSTA 2025 Supported by docomo」に、トップパートナーとしてさまざまなサービスを提供している。同イベントは、LAPONEに所属するJO1、INI、ME:Iなどのアーティストが集う合同ライブ。これらのアーティストが登場するステージに加え、周辺施設でも、衣装の展示やグッズ、コラボフードの販売といったさまざまなイベントが1週間に渡って開催される。
トップパートナーに加わったドコモも、親子向けのダンスレッスンを「ドコモ未来フィールド」として開催。「つながる謎解きゲーム」と題したゲームを用意している他、ドコモショップの出張販売ブースも設けている。これらに加え、ドコモが実施したのがネットワーク対策だ。1カ所に多数の来場者が密集するイベントで、通信を活用することも多いだけに、イベント企画時からネットワーク部隊も交え、対応を検討してきたという。その舞台裏をドコモに聞いた。
3回目の開催となるLAPOSTAにトップパートナーとして参画したドコモだが、これは、同社がエンタテイメント事業を強化している一環だ。JO1やINIといった人気グループがデビューした「Produce 101 Japan」という番組を、ドコモの動画配信サービス「Lemino」が独占配信したことが、そのきっかけだ。
執行役員エンタテイメントプラットフォーム部長の櫻井稚子氏は、「ドコモが不得意だった20代の女性を中心に、新しい世代に価値を感じていただきたかったので、引き続き応援していくことになった」と語る。イベント会場でも、ドコモの持つサービスやリソースを生かした取り組みを実施している。
例えば、dカードやd払いのキャンペーンでは、東京ドームシティ内の店舗やグッズ販売に500円以上利用した際に、抽選でノベルティを進呈。これらの決済を利用するユーザーに対して、専用レーンも用意した。また、事前の取り組みでは、dカードGOLD会員にチケットを先行販売している。
これらの事例はどちらかといえば決済が中心だが、もう1つドコモが対策として取り入れたのが、ネットワークだ。櫻井氏は、「これだけ人が同時に集まるイベントを開催するので、通信でつながるところを見せていきたい」と語る。これは、同社の代表取締役社長 前田義晃氏が掲げた「つなごう。驚きを。幸せを。」というブランドスローガンに基づくものだという。
イベント自体が「驚き」や「幸せ」とするなら、これらをつなぐには、Leminoのようなメディアや、d払い、dカードといった決済が必要だ。さらに、ネットワークは全体を支える足回りになる。会場では、「グッズの販売にd払いを使っている(のでネットワークが必要)。通信環境を気にする20代は、目の前で見たことも発信する」(同)。
櫻井氏によると、LAPOSTSAでは「ライブを1曲撮影していい」ルールになっているという。「その瞬間みんなで撮り、その場で(SNSなどに)上げたり、退場してから上げたりする」(同)ため、トラフィックが集中しやすい。また、先に挙げたように、JO1やINIが今までに着用した衣装を展示したコーナーもSNSへの発信が許可されており、比較的大容量のデータ通信が発生しやすい。
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