Apple Intelligenceが日本語対応したことで、イラストを生成できる「Image Playground」も利用できるようになった。と言っても、この機能はあらかじめ用意されたキーワードを選択したり、写真を読み込ませたりするだけでイラストが作られるため、どちらかといえば言語への依存度が低い。現状でも、設定を英語に切り替え、Apple Intelligenceを有効にすれば、比較的簡単にイラストを作ることが可能だ。
どのようなイラストが必要かを指定するプロンプトをゼロから書いていくのはなかなか大変だが、Image Playgroundなら、画面に表示されたヒントになるキーワードを組み合わせていくだけ。その意味では、イラスト生成の初心者にもとっつきやすいユーザーインタフェースといえる。生成AIに初めて触れる人を考慮している印象が強い。
SNSのアイコンに顔写真を使うのは抵抗がある人や、作成したプレゼンテーションに添えるイラストが欲しい人には、役に立つ機能といえる。ただし、先に挙げた作文ツールより出番は少ないような印象も受ける。生成されるイラストのテイストは、アメリカのアニメのようで、バリエーションは少々少ない。
その意味では、絵文字を生成できる「ジェン文字」の方が、活躍の機会は多くなるかもしれない。絵文字といっても、作れるのは小さな画像。メッセージやメールなどのアプリに張り付けるとちょうどフォント1文字と同じサイズになり、あたかも絵文字を使っているかのようにレイアウトされる。フィーチャーフォン時代に「デコメ絵文字」という画像を絵文字代わりにする機能があったが、あれの生成AI版といえば(昔からのユーザーには)分かりやすいかもしれない。
ジェン文字は、絵文字キーボードから作成することができる。メッセージやメールなどの画面でキーボードを絵文字に切り替え、画面上部をフリックすると、「Genmoji」というボタンが現れる。ここをタップし、生成したい絵文字の説明を加えるだけだ。試しに、「バルセロナへのフライト」と書いてみたところ、飛行機とバルセロナの旧市街にありそうな建物が組み合わさった絵文字や、ビーチの上を飛行機が飛ぶ絵文字が作られた。
ただし、あくまで画像のため、ジェン文字を使えるアプリは限られる。例えば、X(旧Twitter)アプリでジェン文字を入力したところ、大きな画像が添付される形になってしまった。Facebookアプリでは、そもそもジェン文字の選択肢が表示されない。メッセージやメールなど、使いどころが限られる点は念頭に置いておきたい。
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