「日本語はAIにとって難しい」 Galaxy AI/Bixbyの強みは? サムスン日本研究所で聞いた(3/3 ページ)

» 2025年04月02日 10時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

日本の研究開発拠点に自信 「今後数年で精度は向上する」

 ここまで、Galaxy AIにおける日本語対応の難しさや、Bixbyの処理のバックグラウンドについて紹介したが、赤迫氏は「日本にわざわざ研究開発拠点を持っている意義」を繰り返しアピールした。特に多言語対応のスピードについては、「正確に他社と比較できない」と前置きしつつも、日本国内に研究開発拠点を設置し、多くのエンジニアが関わっていることを強調した。

 「以前は中国で日本語の音声認識技術が開発されていたが、日本語を母語とする開発者が少ないため、日本国内の他の部署の日本人スタッフに協力を仰ぎながら、問題の特定やデータ収集を行っていたが、問題の特定や改善に時間がかかるという課題があった」(赤迫氏)

 特に通訳機能は仮に英語や韓国語だけが先行して開発が進んでも、当然ながら実際の利用シーンでは十分に活用できず、日本や他国で使えない状態では、サービスとしての意義が薄れてしまう。そのため、「基本的には、グローバル共通のスケジュールに合わせて、全ての言語で同じ品質を維持しながら開発を進める」(赤迫氏)ことで、日本でも韓国でも、はたまた英語圏にいても、通訳機能を体験できるようにしているという。

 他社のAI機能との比較をした上での直接的な言及はなかったが、「内部では一定の評価基準を設けている」と赤迫氏は明かす。特に通訳機能の場合、主に旅行などでの利用を想定し、実際に使われるフレーズに最適化することを重視しているようだ。

GalaxyAI 開発 研究 Galaxy S25 Ultraの通話画面。相手が英語で話しても、翻訳結果が通話画面に表示される。画面は日本語の自動音声案内を英語に訳したもの。逆も可能だ。この通訳の機能は、海外のホテルなどのオペレーターとのやりとりで活用できそうだ

 赤迫氏は、「2024年のパリオリンピックのようなケースを想定し、現地での観戦シナリオに対応できるようなフレーズを強化するなど、タイムリーな対応を行っている。その時々のニーズに応じたシナリオを想定している」と、あらゆる場面に対応できるように開発している点も強調した。

 さらに、「AIのモデルの形は常に進化しており、われわれも最新の研究や開発動向を注視しながら、より優れたアーキテクチャやアルゴリズムの導入を模索している」ことも明らかにした上で、「どのような手法を採用すれば、より高品質な結果が得られるのかを検討しながら開発を進めており、今後数年でさらに精度が向上していく」とした。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月12日 更新
  1. KDDI、「副回線サービス」の一部を8月末に終了 “Starlink”や“00000JAPAN”などの代替手段があるため (2026年02月11日)
  2. 楽天モバイル+ドコモ回線がセットの格安SIM「NYCOMO(ニコモ)」 月額4928円でデータ無制限+3GB (2026年02月10日)
  3. ソフトバンク、短期解約を繰り返す「ホッピングユーザー」を抑制 その理由は? (2026年02月09日)
  4. 「東京アプリ」で1.1万円分をゲット、お得な交換先はどこ? dポイント10%増量+楽天ペイ抽選が狙い目か (2026年02月05日)
  5. Amazonで整備済み「iPad(第8世代)」128GBモデルが3万5800円 10.2型ディスプレイ搭載 (2026年02月09日)
  6. Amazonで整備済み「AQUOS sense8」が9%オフで3万円以下 6GB+128GB、5000mAhバッテリー搭載 (2026年02月11日)
  7. 2048Wh、瞬間最大出力2400Wのポータブル電源「EcoFlow DELTA 2 Max」が25万円→9.4万円に (2026年02月10日)
  8. Amazonで整備済み「Galaxy S22 Ultra」ドコモ版が6万4800円 本体にSペンを標準装備 (2026年02月10日)
  9. 財布に入る、カード型の使い切りモバイルバッテリー登場 発火リスクの低いリチウムマンガン電池を採用 (2026年02月09日)
  10. IIJmio、mineo、NUROモバイル、イオンモバイルのキャンペーンまとめ【2月10日最新版】 お得な月額割引や激安スマホも (2026年02月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年