Samsung Electronics(サムスン電子)製の新型スマートフォン「Galaxy S24シリーズ」。その目玉機能となる「Galaxy AI」が、折りたたみスマートフォンなどにも搭載される。Galaxy AIにより通話時の翻訳や文字起こしが可能になる。国内端末向けのアップデートは2024年4月中旬以降に行われる予定だ。
アップデート対象製品は、スマートフォンが「Galaxy S23」「Galaxy S23 Ultra」「Galaxy S23 FE」、折りたたみスマートフォンが「Galaxy Z Flip5」「Galaxy Z Fold5」、タブレットが「Galaxy Tab S9」シリーズだ。
Galaxy AIは、Galaxy S24シリーズの最大の特徴になるとして、Samsung Electronics(サムスン電子)が1月18日に発表。「スマートフォンで何ができるかから、実現したいことを叶えられるツールへとパラダイムシフトした」というメッセージとともにアピールしていた。
通話アプリでは双方向翻訳が可能になり、日本語を含む13カ国語に対応する。メッセージングサービスでは翻訳アプリを介さずに翻訳できる。ボイスレコーダーでは録音データのテキスト化、翻訳、要約の作成が可能だ。ただし、Pixelシリーズのようなリアルタイムでの文字起こしではない。「Samsung Notes」では要約、タイトル、表紙が自動で作成される。
他にも、スマートフォンのカメラを使った撮影、編集の機能にAIが活用される。フレーム補間でスローモーション動画を作成可能な「Instant Slo-mo(インスタントスローモーション)」や、編集時に余分な反射のみを削除でき、撮影した写真の角度を補正し、不足した部分はAIで生成できる。
【訂正:4月3日10時49分】初出時、「インスタントスノーモーション」と記載しておりましたが、正しくは「インスタントスローモーション」です。お詫びして訂正いたします
これら一連のAIがGalaxy AIと銘打たれている。これを支えているのが同社独自開発のものではなく、Google Cloudの「Gemini Pro」や「Imagen 2」だ。これらはクラウドベースのAIとなるが、端末上で処理を行う「Gemini Nano」も活用し、AIによるユーザー体験だけでなく、セキュリティ面にも配慮したという。
スマートフォンのトレンドは、2023年から2024年にかけて、カメラからAIに移り変わろうとしている。他社の動きを見ると、生成AIを活用したサービスとして、Googleが「Gemini」、Microsoftが「Copilot」を提供しており、「WWDC24」を6月10日から14日まで(米国太平洋時間)開催するAppleが、この分野でどのように対抗するのかにも注目が集まる。
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