今日から始めるモバイル決済

LINE Pay、日本で提供終了のワケ 残高を払い戻す手順は?

» 2025年04月30日 11時45分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 LINEヤフーとLINE Payは2025年4月30日、日本国内にて決済サービス「LINE Pay」の提供を終了した。

 LINE Payは、コミュニケーションアプリ「LINE」のアカウントを用いて利用できるコード決済サービス。2014年12月に国内で提供を開始した。店舗での支払いや送金、銀行口座への振込など、さまざまな機能を提供していた。

 LINE Payでは、国内でのサービス終了に向けて、銀行振込サービス、または登録の銀行口座からの出金は2025年4月23日に終了。セブン銀行ATM出金も、同年3月31日12時に終了した。

LINEPay スマホ決済 QR コード PayPay LINE Payサービス終了に関する特設サイト。2014年にサービスを開始し、送金機能などを提供していたことを振り返っている

“期間内”なら残高の払い戻しが可能 手順は?

 残高の払い戻しについては、資金決済法第20条第1項と第61条第5項に基づき、4月24日〜8月21日23時59分に実施する。国内の銀行口座への振込手数料は無料。払い戻しが可能な残高は、LINE Pay残高とLINE Payライト残高となる。

 手順はこうだ。まずLINEのウォレットタブ上部の「払戻し手続きのご案内」をタップし、払い戻し説明ページを確認後、ページ下部の「払戻しを行う」をタップする。続いて、銀行口座を選択するか、口座情報を入力する。口座情報と払戻金額を確認後、「払い戻す」を選択したら手続き完了だ。

 なお、金額の指定はできない。

LINEPay スマホ決済 QR コード PayPay LINEのウォレットタブ上部の「払戻し手続きのご案内」をタップし、払い戻し説明ページを確認後、ページ下部の「払戻しを行う」をタップする
LINEPay スマホ決済 QR コード PayPay 銀行口座を選択するか、口座情報を入力する。最後に、口座情報と払戻金額を確認し、「払い戻す」を選択する

サービス終了の背景は? 一部の国では継続提供

 LINE Payでは、2024年12月にサービス開始から10周年の節目を迎えるにあたり、新たな事業展開とユーザーへの提供価値を模索しつつも、LINEヤフーは事業再編に向けて重複していた事業領域を一本化することも視野に入れ、金融領域で経営資源の選択と集中を進めていた。

 LINE Payを取り巻く環境の変化や、経営資源の配分などを検討した結果、国内の送金・決済サービスは「PayPay」に一本化し、LINE Payの提供を国内で終了する決断を下した。タイと台湾でのLINE Payは、サービス終了の対象外で、サービスを継続提供する。

LINEPay スマホ決済 QR コード PayPay LINE Payのサービスを国内で終了する背景

 LINE PayとPayPayのサービスが重複することから、PayPayに事業譲渡は行わず、残高移行のみを実施。LINE Pay残高からPayPay残高への移行は既に終了している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月05日 更新
  1. 飲食店でのスマホ注文に物議、LINEの連携必須に批判も 「客のリソースにただ乗りしないでほしい」 (2025年12月04日)
  2. 「楽天ポイント」と「楽天キャッシュ」は何が違う? 使い分けのポイントを解説 (2025年12月03日)
  3. 楽天ペイと楽天ポイントのキャンペーンまとめ【12月3日最新版】 1万〜3万ポイント還元のお得な施策あり (2025年12月03日)
  4. 「スマホ新法」施行前にKDDIが“重要案内” 「Webブラウザ」と「検索」選択の具体手順を公開 (2025年12月04日)
  5. 三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」の実機を触ってみた 開けば10型タブレット、価格は約38万円 (2025年12月04日)
  6. 楽天の2年間データ使い放題「バラマキ端末」を入手――楽天モバイル、年内1000万契約達成は確実か (2025年11月30日)
  7. サイゼリヤの“注文アプリ”が賛否を呼ぶ理由──「使いやすい」「紙メニュー前提」など多様な意見 (2025年11月23日)
  8. Z世代で“友人のInstagramアカウント乗っ取り”が流行? いたずらで済まない不正アクセス禁止法違反 保護者が注意すべきこと (2025年12月04日)
  9. NTT系初の耳をふさがない集音器「cocoe Ear」発表 補聴器でない理由、AirPods Proとの違いは? (2025年12月03日)
  10. 鉛筆デザインのiPad用スタイラスペン「Nelna Pencil」発売 物理ボタンに9機能を設定可能 (2025年12月03日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー