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大阪・関西万博のスマホ通信は快適? 会場で充電できる? 気になる“スマホ事情”を解説(2/3 ページ)

» 2025年05月20日 14時00分 公開
[島徹ITmedia]

大阪・関西万博をモバイル装備で攻略する

 続いて、大阪・関西万博へ向かう際に知っておきたい基本情報やアプリ、スマホのモバイルバッテリーに関する情報を紹介していこう。

 会場の面積は、関東で例えると西新宿の一帯に相当する。テーマパークで例えるとランドとシーの合計ほど、関西ならUSJの1.5倍ほどとなる。パビリオンなどの数は180以上もあり、開場時間は9時から22時までと長めだが全体を楽しむには数日が必要になる。

万博ネットワークテスト 開場時間は9時から22時までと長いので、涼しい夜に回るのも手だ。各国パビリオンのライトアップや、夜に企画されているショーを楽しめる。各国パビリオンの飲食店ならではのお酒を楽しむ姿も多く見られた

大阪・関西万博へ向かう前に知っておきたいこと

  • 開場は9時から22時まで。安価な夜間券(17時以降)もある
  • 1日で全体を見て回るのはやや難しい。全体を楽しむには数日必要
  • アプリで確認できる、毎日各所で行われているイベントは狙い目
  • 夏場は本格的な熱中症対策が必要、涼しい休憩所は少ない

 もし関東から来て1日だけ来場した場合、全体を歩き回って予約施設を2〜3館ほどと、その他のイベントや展示をいくつか見るのが限界だろう。アトラクション的な楽しさは少ないが、世界各国や日本のイベントや食、技術が凝縮したお祭り感や、旅行好きの人は数日間の来場や通期パスの購入を考えよう。

 実際に来場する際は、スマホのモバイルバッテリー、アプリでのチケット購入、施設予約、といった準備が必要になる。また、会場では軽量かつ長距離を歩ける装備が必要だ。これらを確認する、しないで来場後の快適さが大幅に異なる。

万博来場前に、早めに準備すべきこと

  • スマホの利用機会が多いので、大容量モバイルバッテリーを必ず持参
  • スマホ公式アプリの「EXPO 2025 Visitors」を入れ、チケット購入と施設予約や予約抽選を行う
  • 会場案内アプリ「EXPO2025 Personal Agent」を入れておく
  • 2万歩ほど歩くので、ランニングシューズなど歩きやすい靴で来る
  • 荷物は最小限で。長距離を歩く上に基本預ける場所はない
  • 夏場は休憩所がない前提で、考えられる限りの熱中症対策を行う
万博ネットワークテスト 夏に向けた対策もあってか、会場内には多くの自動販売機とマイボトル用の給水器を設置している。場所は限られているが、マイボトルの洗浄機も用意されていた

会場での充電は期待できず、1万mAh以上の大容量モバイルバッテリーは必須

 実際に万博へ行くなら、スマホを充電する大容量モバイルバッテリーと充電ケーブルが欠かせない。これから購入するなら、早めに「USB PD対応かつ容量1万mAh以上」のモバイルバッテリーを購入し、すぐに開封してモバイルバッテリーをフル充電しよう。もちろん、「充電ケーブル」も忘れてはいけない。

万博ネットワークテスト 各国パビリオンや場内でさまざまなイベントやパフォーマンスが行われており、写真や動画を撮影する機会が多い。迷いやすいのでナビゲーションの利用も増える

 実際に来場すると、記念撮影やSNS送信、施設入場やキャッシュレス決済、アプリでの案内、待ち時間の暇つぶしとスマホを利用する機会は非常に多い。さらに、夏の日中屋外でスマホを操作するとバッテリー消費がさらに大きくなるので、できれば省電力効果が高いダークモードに変更して利用することをお勧めする。ガジェット好きなら撮影用スマホやデジカメを持っていき、メインスマホを操作する機会を減らすのも手だ。

万博ネットワークテスト モバイルバッテリーは大容量かつ、USB PD対応のものがおすすめ。操作中よりもスリープ状態の方が速く充電できる

 もし会場内でバッテリー不足になった場合、解決手段はかなり限られている。

 まずは、モバイルバッテリーレンタルの「ChargeSPOT」を利用できないかを確認しよう。このサービスでは、充電済みの容量5000mAhのケーブル付きモバイルバッテリーを借りられる。スポットは、会場の東ゲートと西ゲートの横で来場者向けレンタルサービスを提供する「ビジョン」ブースに置かれている。ここでは充電済みモバイルバッテリーの販売も行っており、ChargeSPOTのバッテリー貸し出し数がなくても解決する場合がある。

万博ネットワークテスト 会場内のChargeSPOTは、東ゲートと西ゲート横の「ビジョン」ブースにある。5月現在、バッテリーの貸し出しスロットの数は東ゲートの方が多い

 会場内のコンビニ(ローソン、セブンイレブン、ファミリーマート)だが、街中の店舗と違って今のところChargeSPOTは置かれていない。新品のモバイルバッテリーを購入できる場合もあるが、新品はバッテリー残量が少なめの場合もあるので注意したい。万博のお土産を取り扱う店舗では、モバイルバッテリーに関連したグッズは見られなかった。レンタルサービスの提供や、万博限定モバイルバッテリーのような製品の追加を期待したい。

 会場の充電設備を利用することは現実的ではない。電力館と未来の都市館前にはQi対応充電器付きベンチはあるが、ワイヤレス充電なのでかなり低速だ。夏場は熱で充電が進まない恐れもある。パソナ館前や会場西側のベンチOPTree2に充電用USBポートがあるが、ケーブルがないと充電できない。ラウンジ施設のデジタルウォレットパークは、利用に万博独自のポイントと予約が必要になる。

万博ネットワークテスト お土産店にミャクミャクのモバイルバッテリーがないかと期待したが、そういった商品はなかった

 結論としては、万博にモバイルバッテリーと充電ケーブルは必須だ。出発後に忘れたことに気づいたら、途中の駅やコンビニで「ChargeSPOT」や「充レン」をレンタルして持っていこう。新品のモバイルバッテリーを購入してすぐに使う場合は、購入直後のバッテリー残量が50%前後やそれ以下の場合もあるので注意したい。

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