「Xiaomi Buds 5 Pro」レビュー:これぞ新次元のサウンド、Xiaomi 15/15 Ultraユーザーは“マストバイ”な理由(2/2 ページ)

» 2025年07月13日 10時00分 公開
[佐藤颯ITmedia]
前のページへ 1|2       

音だけじゃない! 強力なノイキャンや外音取り込みもしっかり搭載

 Xiaomi Buds 5 Proは音だけに特化した機種ではない。Apple AirPodsクラスの高いアクティブノイズキャンセリング(以下:ANC)性能も備えるフラグシップのイヤフォンだ。

 スマートフォンメーカーのイヤフォンは総じてANC性能は強力なのだが、Xiaomiもそこは抜かりない。3つのマイクを使って最大55dbの騒音をカットできるとしており、手動はもちろん、周囲の騒音レベルで効き目を自動調整するアダプティブモードも備える。

 今回使用して驚いたのが、ANCの効きのよさ。スペックの通り-55dbの騒音カットはすごく、航空機のエンジン音から街の騒がしさまで音楽を再生していればかなり抑えられる。5KHzという比較的高い領域まで低減してくれることもあって、雑踏の騒がしさといった場面にも強い。もちろん、ANC性能は同社のイヤフォンの中では群を抜いて高性能。日々の騒がしさだけでなく音圧の強いライブでの電子耳栓としても機能してくれる。

 通話音質も良好だ。通話時は3つのマイクと高性能なプロセッサを使用して風切り音などを高度に抑制する。AIアルゴリズムも用いており、通話時もはっきりと声を届けることができる。

 音以外にはIP54相当の防滴対応、マルチポイント接続がある。マルチポイント接続は2つの端末との同時接続が可能で、両方の端末から着信待受けを常時行える。これはXiaomiのスマートフォンでなくても利用できる。

 個性的な機能として、イヤフォン本体にボイスレコーダー機能を備えている。最大4時間までの記録が可能であり、収納ケースのボタンを3回押すと起動できる。

 イヤフォン本体は連続8時間の再生が可能となっており、ケース併用で30時間の再生が可能。ケースはワイヤレス充電や急速充電にも対応しており、イヤフォンも10分間の充電で4.5時間利用できる。

Xiaomi Buds 5 Pro レビュー Xiaomi Buds 5 Proは「Xiaomi Earbuds」という専用アプリを用意。Xiaomi以外のスマホでも各種音質設定、ソフトウェアアップデートなどが行える

2万円台で最強クラスのサウンド 難点は対応機種の少なさ

 Xiaomi Buds 5 Proを使ってきて、音質やノイズキャンセリング性能には納得の商品と感じた。特にWi-Fi版は有線接続と大差のない伝送容量を持っていることもあり、有線イヤフォンとほとんど変わらないレベル。ワイヤレスイヤフォンにおける新境地を体感できることだ。

 一方で、最新規格を詰め込んだがゆえに、最高音質で利用できる環境が非常に限られている。高音質なaptX Adaptive LEとWi-FiモードのQualcomm XPANは、ハードウェア要件が最新機種に限られており、対応機種は執筆時点でXiaomi 15 UltraとXiaomi 15(XPANはアップデートで対応)の2機種に限られる。

 また、ハードウェア要件的には対応できるPOCO F7 Ultraでも現時点では非対応。このため、Xiaomi Buds 5 Proは事実上のXiaomi 15シリーズ専用のイヤフォンと化している。高いサウンドクオリティーを持つが、対応機種は極めて少ないこともあって、正直対応スマホとのセット売りでもした方がいいのではと感じた。

 Xiaomi Buds 5 ProをXiaomiの旧モデルや他社のスマートフォンと組み合わせる場合、ビットレートはClassic BluetoothのaptX Adaptive(Losslessモード)の上限である1.2Mbpsに制限される。これでも十分高音質なのだが、一度でも上位規格の音を知ってしまうと物足りなさは感じる。

 さらに、Xiaomi Buds 5 Proは高音質コーデックのLDACには対応しておらず、使用するスマートフォンを選ぶ点も惜しいところ。Xiaomi内でもaptX Adaptive(Losslessモード)に対応する機種はXiaomi 15シリーズを除くと、Xiaomi 14 UltraとPOCO F7シリーズに限られる。

 ハイエンドのXiaomi 14TシリーズやXiaomi 13TシリーズはMediaTek製のプロセッサを採用する関係で、aptX Adaptiveコーデックには対応しない。Xiaomi Buds 5 Proは同じメーカーながら相性問題が大きい点もあり、必ずしも「Xiaomiのスマホだから高音質で楽しめる」わけでないのは残念だ。

Xiaomi Buds 5 Pro レビュー POCO F7 Ultra(画像右)はXiaomi 15シリーズと同じプロセッサを採用し、性能的に用件を満たすものの、記事執筆時点ではXiaomi Buds 5 ProのQualcomm XPANには対応しない

 スマホ屋のXiaomiが本気で作ってきたワイヤレスイヤフォン。筆者はこの機種をバルセロナの発表会で最初に試したが、圧縮音源でも魅力的に再生できることに驚いた。Xiaomi 15シリーズの取材に行ったはずなのに、それ以上にたまたま聴いたイヤフォンの「キラキラした感覚」が脳裏に焼き付いてしまった。気が付いたらXiaomi Buds 5 ProのWi-Fiモデルに虜にされて会場を後にしていた。そのような意味では、本機種が日本で販売されて本当によかったと思っている。

 高音質ハードウェア+チューニングと世界初の最新技術を盛り込んだXiaomi Buds 5 Pro。難点の相性問題があるため、必ずしも万人にお勧めできる製品ではないものの、Xiaomi 15やXiaomi 15 Ultraのユーザーはマストで買うべきイヤフォンだと考える。

 対応機種をお持ちで検討される場合、5000円ほど高価にはなるが、Wi-Fi版を選んでほしい。一度聴いたら最後、他のワイヤレス環境に戻ることは難しいほど、その音質体験に胸を打たれるはずだ。

●著者プロフィール

佐藤颯

 生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。

 スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。

・X:https://twitter.com/Hayaponlog

・Webサイト:https://www.hayaponlog.site/

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月12日 更新
  1. スマホの“ミニ”外付けディスプレイが流行の兆し? 若者がインカメラではなく「アウトカメラ」で自撮りする理由 (2026年06月10日)
  2. 新エントリースマホ「arrows We3」発表 コンパクトな高耐久ボディーに5000mAhバッテリーや新カメラを搭載 (2026年06月11日)
  3. 「それ、家じゃダメなの?」──スタバ長時間滞在に冷ややかな目 “スマホ操作”に“PCで仕事”も (2026年06月07日)
  4. あのシャープが「ウェアラブル」に参戦? スマホ「AQUOS」新製品予告 詳細は16日に発表 (2026年06月10日)
  5. コレがたったの3630円――初代PlayStationを模したケース、セブン-イレブンなどで7月6日発売 (2026年06月11日)
  6. 動画配信「ABEMA」の障害復旧 約4時間17分にわたり視聴できず SNSに悲鳴【訂正】 (2026年06月10日)
  7. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  8. 「Pokemon GO Fest 2026:東京」のモバイル通信は快適だった? 初対策の楽天モバイルがピーク時に“最速”も記録 (2026年06月10日)
  9. 【ワークマン】3900円の「コーデュラ ネストリュック」 取っ手のあるインナーバッグ付き (2026年06月11日)
  10. IIJmioのスマホ大特価セール 中古「iPhone SE(第3世代)」が4980円、「OPPO Reno11 A」が9980円など (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー