現在、Y!mobileでシンプル2を契約しているユーザーは、シンプル3に乗り換えるべきなのか。これは、毎月のデータ利用量、PayPayカードや固定回線の契約状況によって左右される。
まず、シンプル2のMとLを契約していてPayPayカードを持っている人は、シンプル3に乗り換えるメリットは大きい。PayPayカード割を含めた月額料金は据え置きで、海外データ通信2GBやPayPay使ってギガ増量キャンペーンの特典が追加されるからだ。PayPayカード ゴールドを既に使っている人は値下げになるので、乗り換えた方が確実にお得になる。
毎月のデータ利用量が1GB以下で1100〜2200円を割り引く施策はなくなるため、毎月のデータ利用量にムラがある人は損になるかもしれない。ただ、月に1GBを下回ることがあるなら、そもそもMとLはオーバースペックなので、Sに変更した方がいいだろう。
シンプル3はPayPayカード連携の特典を強化し、海外データ通信2GBの特典を加えた。データ容量はSの1GB増量のみだが、PayPay使ってギガ増量キャンペーンを活用すれば、MとLも増やすチャンスはあるシンプル3 Sでは、PayPayカードを持っていたとしても、おうち割 光セット(A)を適用しないと月額2728円なので、シンプル2 Sの2178円から550円の値上げになる。データ容量は4GBから5GBに増えるとはいえ、おうち割 光セット(A)を適用できないのなら、無理に乗り換えなくてもいいだろう。
Y!mobileの新料金プランが発表される前は、UQ mobileのように、データ容量を増やして値上げをするのかと予想していたが、特典を加え、割引適用後の金額は据え置きとしたので、「思ったより良心的だな」というのが率直な感想だ。
ソフトバンクは、電気代や原価の高騰やトラフィックデータの増加などを理由に、通信料金の値上げを検討してきたが、寺尾氏は「単純な値上げがわれわれの答えではない。事業基盤を維持する体制を作りながら低価格の料金を作っていかないと、使命を果たせない」と話す。
シンプル3からは、ソフトバンク経済圏に囲い込みたいという思惑がひしひしと感じられるが、ユーザー目線で見れば、買い物や通信費が安くなることは歓迎できる。プラン名に反して複雑な料金体系であることは否めないが、経済圏と組み合わせながらお得感を打ち出すプランでは避けようのないこと。シンプル3は、お得感と経済圏のバランスを絶妙に整えたプランだと評価したい。
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