さまざまな点で満足度の高い本機だが、唯一「欲を言えば」と感じる点があった。それは、指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンに、ある特定の機能が統合されれば、さらに利便性が向上するのではないか、ということだ。具体的には、片手だけで画面のスクロールや表示内容の拡大・縮小を可能にする機能だ。
この機能は、2017年にNTTドコモから発売されたFCNT製スマートフォン「arrows NX F-01K」で初めて搭載された「Exlider(エクスライダー)」であり、同社の最新機種である「arrows Alpha」でも採用されている。
これは本体側面の電源ボタンに内蔵されたセンサーを利用するもので、ユーザーはボタン上を指でなぞるだけで、文字や画像のサイズ調整が可能になる。ピンチ操作が効かないWebサイトやSNSの画面でも表示を拡大できる点が特徴だ。さらに、縦に長いコンテンツを自動で流し読みできるオートスクロール機能も備わっている。
画面と本体のサイズが大きくなるほど、片手での手軽な操作性を求める声は強くなる。Pixel 10 Pro Foldは、閉じた状態では比較的コンパクトでホールドしやすいが、大画面を開いた状態でこそ、片手で操作したい──という感情になるのだ。電車やバスで吊り革につかまっている際や、傘を差している時など、日常生活においてスマートフォンを片手で操作せざるを得ない場面は少なくないためだ。
まさに「片手持ちでもスイスイ」と表現できる──神機能──ともいえる快適な操作性こそ、Pixel 10 Pro Foldで実現してほしいと切に願う。この声が、Googleのデザインチームに届くことを期待したい。
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