“INFOBARのスマートリング”は8カ月かけて10数回の試作、色入れは手作業に 特に苦労したカラーは?

» 2025年12月01日 22時00分 公開
[石井徹,ITmedia]

 KDDIとヘルスケアベンチャーのissinは12月1日、スマートリング「Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル」を発表した。同日18時にCAMPFIREでクラウドファンディングを開始した。標準価格は3万5750円で、最大25%オフの2万6812円から支援できる。発送は2026年2月を予定している。

Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル。左からICHIMATSU、NISHIKIGOI。それぞれ初代INFOBARのカラーを再現した

リングを装着して睡眠・ストレス・活動量のモニタリングが可能に

 Smart Recovery Ringは、issinが展開する睡眠・ストレス・活動量をモニタリングするスマートリングだ。厚さ2.3mm、重さ約3gで、専用ケースで2時間充電すると最大7日間使用できる。手洗いやシャワーにも対応する。今回のINFOBARコラボモデルは、au Design projectが監修し、INFOBARの象徴的なカラーリングを指輪サイズに落とし込んだ。

 カラーはNISHIKIGOIとICHIMATSUの2色。NISHIKIGOIはアルミ合金製で、2015年発売の「INFOBAR A03」のアルミボディーを再現した。ICHIMATSUはステンレス製で、初代INFOBARの裏面に採用されていたマットブラックの質感を表現している。サイズはUS6〜13号を用意する。

Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル NISHIKIGOIはアルミ合金製。INFOBAR A03のメタリックな質感を再現している
Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル ICHIMATSUを装着したところ。ステンレス製で、マットブラックと光沢の市松模様が映える

 リングで取得したデータは、無料アプリ「ウェリー」で確認できる。睡眠の深さ、ストレスレベル、活動量を測定し、回復度を「リカバリースコア」として数値化する。睡眠時間だけでなく、HRV(心拍変動)や直近のストレス状況も加味して算出し、毎朝スコアを届ける仕組みだ。

 睡眠サポート機能も充実している。就寝時に入眠サウンドを再生し、睡眠を検知すると自動で停止する。起床時は設定した時刻の前後で浅い睡眠を検知し、「おはようサウンド」で自然な目覚めを促す。リカバリースコアが低い日には、10〜15分程度の「パワーナップ」機能で昼の仮眠をサポートする。

Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル アプリ「ウェリー」の画面。睡眠データ、ストレスレベル、活動量、回復力(リカバリースコア)を確認できる

 ストレス対策では、高ストレス状態が1時間ほど続くと通知し、場所の移動や深呼吸といったストレス軽減行動を提案する。活動量の面では、「スイカゲーム」のエクササイズ版を搭載し、体を動かしながらゲームをプレイできる。30分ほどプレイすると約8000歩相当の運動になるという。

 基本的なモニタリング機能やスイカゲームは無料で利用できる。個別のダイエット指導や栄養士によるサポートを受けられる有料プランは月額3300円となっている。

8カ月かけて10数回の試作、色入れは手作業

 KDDIの砂原哲氏(au Design projectプロデューサー)は、デザイン面でのこだわりを説明した。当初はINFOBARのソリッドなレッドをそのまま再現しようとしたが、耐久性の問題からメタリックな仕上げに変更したという。

Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル issinの程涛CEO(左)とKDDIの砂原哲氏(右)。初代INFOBARとコラボリングを手に

 「INFOBARのカラー、質感、色味を限りなく近づけるため、メッキやアルマイトのパラメーターを細かく調整していただいた。8カ月にわたって10数回の試作を重ねた結果、ようやく今日の仕上がりに到達した」(砂原氏)

 特に苦労したのがNISHIKIGOI模様の再現だ。小さなリングにINFOBARの独特な配色パターンを施すため、最終的には手作業で色を入れることになった。コンマ1〜2mmのくぼみに筆で色を流し込む工程は「七宝焼きの世界」だと砂原氏は表現した。なお、NISHIKIGOIのステンレス化も検討を続けているという。

2003年誕生のINFOBAR、世界の美術館が収蔵

 INFOBARは2003年に初代モデルが誕生した。「ファッションとしての価値」をコンセプトに掲げ、携帯電話のデザインに新たな方向性を示した。2018年の「INFOBAR xv」まで計7機種を展開している。

Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル 2003年発売の初代INFOBAR。左からNISHIKIGOI、BUILDING、ICHIMATSU、ANNIN。深澤直人氏がデザインし、MoMAのパーマネントコレクションに選定されている

 デザイン性の高さは世界的にも評価されており、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションに選定されている。ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館にはINFOBAR 2、A01、C01が、インディアナポリス美術館にはA01が収蔵されている。砂原氏によると、最近もMoMAと同クラスの美術館から収蔵の打診があったという。

 issinの程涛CEO(代表取締役)は「従来のスマートリングはグレーやブラックばかりだった。ファッションとして成立するスマートリングはこれが初めてではないか」と語った。程氏の妻は従来モデルのデザインでは着けてくれなかったが、INFOBARモデルなら着けると言っているという。

 クラウドファンディングでは、リング単体の他、INFOBAR NISHIKIGOIデザインのスマートバスマットとのセット(標準価格5万5550円、最大20%オフ)や、初代INFOBAR型Apple Watchケースとのセット(限定35セット)も用意する。好評であればauショップでの一般販売も検討するとしている。

Smart Recovery Ring INFOBARコラボモデル スマートバスマット INFOBAR NISHIKIGOIモデル。クラファンではリングとのセットも用意する

 au Design projectは2020年からアート&カルチャープログラムを開始しているが、2018年のINFOBAR xvを最後に携帯電話の端末は途絶えている。砂原氏は「携帯電話やスマートフォンはなかなか出しにくい時代になっている」と話す。issinとのコラボレーションは、2024年に発売したスマートバスマット INFOBAR NISHIKIGOIモデルに続く2製品目となる。

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