乱立するXiaomiスマホから見える、日本市場のローカライズ戦略 おサイフケータイの採用基準はどこにある?:石野純也のMobile Eye(2/3 ページ)

» 2026年01月17日 11時36分 公開
[石野純也,ITmedia]
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ストアオープンに合わせラインアップを拡大、一方でローカライズは厳選

 Xiaomi Storeの日本展開に合わせ、端末ラインアップを一気に拡大したXiaomiだが、その反面、キャリアでの取り扱いを大きく減らした上に、おサイフケータイなどのローカライズを施した端末も少なくなってしまったように見える。2025年、キャリアから投入されたのはソフトバンクの「REDMI 15 5G」のみ。REDMI Noteに加え、かつてはキャリアが販売していた「Xiaomi T」シリーズもオープンマーケット限定になっている。

REDMI Note 15 Pro 5G 9月に発売されたXiaomi 15Tシリーズも、オープンマーケット版のみの展開になった

 ソフトバンクがサムスン電子のGalaxyシリーズを大々的に復活させた他、KDDIもOPPOのスマホをハイエンドからミッドレンジまで取りそろえるようになり、結果としてXiaomiはキャリア市場から押し出されてしまった。あるキャリア関係者は、Xiaomiのスマホが他社に比べ、リセールバリューが低いことを指摘しながら、端末購入プログラムでの実質価格を抑えられず、取り扱いが難しくなってしまったと明かす。

 また、Xiaomi自身もXiaomi Storeを日本で本格展開する上で、ラインアップを海外の他の市場並みに拡大する必要があった。特に25年は、これまで販売がなかったフラグシップモデルの「Xiaomi 15」を販売したり、サブブランドのPOCOを本格展開したりと、投入する端末数が急増しており、ローカライズを施す端末を厳選するようになった。

REDMI Note 15 Pro 5G 25年3月にオープンしたXiaomi Store浦和美園店の様子。ストアを本格展開する上でも、スマホのラインアップを拡充する必要があった

 安達氏は、「グローバルメーカーとしてさまざまな商品をご提供できる強みがある。むやみやたらにFeliCaを搭載するのは効率が悪い」と語る。逆に、「ベストなモデルはどれかというときに、REDMI Note 15シリーズではProにFeliCaを付けた」(同)という。言い換えるなら、これはより幅広い層に販売できそうな端末では、ローカライズを厳選していることを意味する。

 確かにREDMI Note 15 5GとProモデルを比較すると、Proの方が高耐久という特徴がはっきりしており、プロセッサやバッテリー容量、カメラなどはいずれもベースモデルより優れている。価格差は約1万円。REDMI Note 15 5Gにも薄さ、軽さといった特徴はあるものの、スマホの購入を検討している人によりアピールできるのはREDMI Note 15 Pro 5Gだ。この価格差であれば、Proモデルを求める方が多いだろう。

REDMI Note 15 Pro 5G 薄くて軽いREDMI Note 15 5Gだが、機能面ではProに軍配が上がる。どちらかといえば、ユーザーに受けそうなのもProの方だ

 コストをかけてローカライズし、日本専用に投入するのはどちらかといえばProモデルになるのは必然だ。Xiaomiも同様の考えで、発表会ではREDMI Note 15 Pro 5Gを中心に据え、REDMI Note 15 5Gの紹介にはあまり時間を割いていなかった。もちろん、ボリュームは減るかもしれないが、より安く、薄い端末を求めているユーザーもいる。このようなニーズを満たすため、あえてローカライズせず、グローバル仕様に近いモデルも増やすことでラインアップを拡充しているのが同社の戦略だ。

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