今回、問題となっている投稿は、学生時代から日常的にBeRealを撮影してきた人達によるものとみられています。2026年の新卒社員を例に挙げてみると、大卒で入社してきた社員は2003年〜2004年生まれ。中学生前後でスマホを持ち、高校生の時には位置情報SNS「Zenly」で位置情報を共有してコロナ禍をしのいだ年代です。
BeRealが人気になった約3年前は19歳〜20歳で、ちょうど大学生活を謳歌(おうか)していた頃でしょう。Instagramの“映え”競争に少し疲れてきたときにBeRealが登場し、熱狂した人達です。
しかし、「日常的に使っているから」「親しい友人に見せてるだけだから」では済まない段階に進んでいます。これまでもバイトテロは幾度となく起きており、そのたびにネットで騒動となり、企業から損害賠償請求されるなどの事例もあります。しかし、流出する情報が社内機密という致命的な領域へと及び、もはや組織の根幹を揺るがす「社員テロ」へと変質しています。
BeRealを使っているユーザーは、当然のことではありますが、勤務中の撮影を避けるべきです。BeRealでは、周囲のさまざまなものが写り込みます。PC画面、書類、社員の顔、社員証など、社員以外が見てはいけないものだと認識しましょう。
また、「2分以内」の撮影にこだわることもやめるべきです。ボーナスが欲しいからと適当に撮った投稿こそ、何かが写り込むリスクがあります。
社内での利用だけでなく、プライベートに関しても見直しは必要です。BeReal自体がもともとプライバシーを隠しにくい仕様です。投稿ボタンを押す前に、その場所はBeRealを撮影していい場所なのか、写してはいけないものが入っていないかを確認しなければいけません。また、位置情報を入れることで身の危険が迫ることもあります。自宅や会社など、他人に知られては困る場所は入れないことを勧めます。
企業側の対策としては、Z世代が常にオンラインで自分の情報を共有することにそれほど抵抗を感じない人々だということを前提に置いて、制度を整える必要があるでしょう。「これくらいは常識で分かるだろう」と思わず、組織として守るべきラインを定義しなおすべきです。
まずは、就業規則やSNSガイドラインの見直し、また社内での私用スマホの利用範囲について検討が必要です。リテラシーの向上だけでは防げない面もあるので、私用スマホが利用できるエリアと禁止するエリアを分ける、勤務時間中は社用スマホしか利用できないようにするなど、物理的な対策も重要です。
また、社内情報が流出することでどんな代償があるのか、具体的な事例を挙げながら説明することも抑止力となります。社員による流出は企業の信用失墜、ひいては損害賠償や懲戒処分に直結します。社員としての責任の重さを、新入社員研修などで改めて伝えておくとよいでしょう。
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