ノートPCとケータイを“2 in 1”するとこうなった──「HTC Shift」日本モデル発表(2/2 ページ)

» 2008年04月08日 21時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]
前のページへ 1|2       

メインはノートPC、急ぐときは携帯電話

 HTC Nipponでは、“電話”機能はあくまで「PCから使えるモデム」として実装されており(PCからはUSB接続のモデムとして認識される)、ユーザーはWindows Vista Businessをメインとして使うことを想定しているという。ただ、PCモードではバッテリー駆動時間が2時間程度しか確保できないため、待ち受けの状態として“電話モード”であるSnapVUEを用意したうえで、この状態でも各種情報にすぐアクセスできるように、スケジューラーやToDoリスト、天気予報、SMSとPCメール(DirectPushを利用することでPCメールとの同期が可能になる)用メールソフトを導入した(MMSは利用できない)。ただし、SnapVUEで使えるスケジューラーとToDoリストは、PCモードのOutlookと連携していないため、それぞれで内容の同期を取るにはExchange Serverを利用する必要がある。

 先に述べたように、SnapVUEは、ユーザーインタフェースや、用意されている機能、設定画面など、限りなくWindows Mobileに近いが、HTC Nipponの説明では、ユーザーが自分でソフトをインストールしてカスタマイズすることはできないとされている。ユーザーのカスタマイズでSnapVUEの使い勝手を向上させていくことはできないようだ。

 PCモードで動くWindows Vista Businessには、UMPC(Ultra Mobile PC)向けのインタフェースとして2006年に登場した「Origami」の最新バージョンである、2008年の1月に発表された「Origami Experience 2.0」が実装されている。HTC Shiftの試用機でOrigami Exprerience 2.0で提供されるツールの1つ「Origami Now」を試したが、ウィジットで供給される各種ツールをタイルのように並べることで、タッチオペレーションでも各機能のアクセスを容易にして使い勝手を向上させている。

携帯電話モードで立ち上がるSnapVUEのユーザーインタフェース
インターネットから取得した天気情報を表示できる

SnapVUEで利用できるメールサービスはSMSとPCメールに限られる
TODOリストもSnapVUEで利用できるが、ここで入力した内容はPC側のOutlookに反映されない

Windows Mobile端末ユーザーにはなじみのアイコンが並ぶSnapVUEの設定画面
「コミュニケーションマネージャ」では、ワイヤレス接続モジュールのオン/オフを設定できるほか、音量、液晶ディスプレイの輝度も変更できる。おなじみの「フライトモード」も用意されている

HTC ShiftをPCモードで起動すると、最初に立ち上がるのが「origami central」と呼ばれるシェルプログラムだ。ここから、インターネットアクセスやメディアの再生などが簡単に行える
Origamiの裏側では、このようにWindows Vista Businessが動いている
HTC ShiftのPCモードで利用できる構成をデバイスマネージャで確認

SIMロックフリー端末のメリットとデメリットをどう見るか

  バッテリーパックの容量は2700mAhで、HTC Nipponの説明によると、PCモードでWindows Vista Businessを利用しているときの連続駆動時間は約2時間、SnapVUEを利用している“携帯電話モード”でDirectPushを利用している場合の待ち受け時間は約53時間、DirectPushを無効にした状態では約10日間のバッテリー駆動が可能であるという。

 HTC Shiftは、SIMロックフリーの端末として販売される。U-SIMカードを差せばNTTドコモとしてもソフトバンクモバイルとしても利用できる柔軟性はあるものの、それぞれのキャリアが用意しているデータ通信の定額プランやパケット料金の割引プランなどが適用されないので、比較的高いパケットコストでのデータ通信が強いられることになる。

 音声通話に対応していないため、データ通信利用にこそ存在意義があるHTC Shiftにとって、データ通信のコストは必須であるが、この懸案について、HTC Nipponのビジネス・ストラテジー&マーケティング本部 ディレクターの田中義昭氏は、「現在、キャリア各社と交渉をしている段階にある」と述べるだけで、具体的な見通しなどは一切明らかにしなかった。

筐体裏面のバッテリーパックを外した右奥にSIMカードスロットがある
パッケージにはUSBハブと有線LANコネクタを備えたUSB接続アダプタが標準で付属する

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月23日 更新
  1. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  2. あの名コンビの声が“公認AI”で6カ国語に! 麻布台ヒルズ「まんが日本昔ばなし展」で体験するAI音声の最前線 (2026年09月22日)
  3. デスクをすっきり整理できる「Anker 675 USB-C ドッキングステーション」がセールで25%オフの2万4690円に (2026年09月22日)
  4. 液晶ポリマー採用のSudokoo製ファンやSANDISK新SSD「Optimus」がアキバに上陸! ゲーミングデバイス「AIM1」など新顔多数の秋連休アキバ (2026年09月21日)
  5. 25万以上が訪れるも異例の幕切れとなったTGS2026 MSIのゴッホコラボPCから手軽な配信アプリまで、会場で見つけた注目製品をレポート (2026年09月21日)
  6. 15型PCや書類をスマートに収納する「ザ・ノース・フェイス Shuttle デイパック」がセールで20%オフの2万4649円に (2026年09月22日)
  7. PCのストレージ不足解消と高速化に役立つ「キオクシア 2TB 内蔵SSD SSD-CK2.0N4B/R」がセールで10%オフの5万8480円に (2026年09月20日)
  8. PC回りの音質を手軽に向上させる「Creative Pebble V3」が20%オフの4384円に (2026年09月22日)
  9. Gemini搭載PC「Googlebook」ついに予約開始へ/Anthropic CEOのAI開発減速提言 (2026年09月20日)
  10. 通勤とジム通いを両立できるバックパック「マムート セオン トランスポーター 25」がセールで40%オフの1万4413円に (2026年09月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー