PCは1台で多彩なことができるが、2台目のマシンを同時に使うことでさらに便利になるという。具体的な使い方を複数のショップに聞いたところ、最も多い回答はサーバ用途だった。「大容量HDDでRAID 1を組んでファイルサーバーにしたり、メールの送受信専用のメールサーバーにする人は多いですね。いずれも、低スペックなパーツを組み合わせたり、乗せ替え後に余ったパーツを再利用する人が多いです」(ツートップ秋葉原本店)。
続いて多かった利用法が、ダウンロード専用機や新しいソフトウェアの実験用マシンといった“捨て身系”だ。「メインマシンと別のルーターをつないで、ファイル共有ソフト専用のマシンを組む人は今も多いね」(某ショップ)や、「β版のアプリケーションやドライバを入れる実験用マシンを作る人も多いですね。メインマシンとまったく同じ構成にして、パーツのバックアップを兼ねている方もいらっしゃいました」(クレバリー1号店)などの回答があった。
テレビマシンやエンコードマシン、ゲームマシンなど、特定用途に特化させる使い方もメジャーだ。それぞれ「テレビマシンはレコーダー代わりに組む人が多いです。最近人気のIONマザーを購入して、小型PCを組むといった人に多いですね」(TSUKUMO eX.)、「処理に時間のかかる動画エンコードをこなすマシンを作って、メインマシンは常に快適に動かすというのもよく聞きます。最近は重複処理が快適にできるハイスペックマシンが増えたので、少し減少傾向にあるかもしれないですが」(ソフマップ秋葉原本店)、「ゲームの中には全画面表示必須のものがあります。プレイ中はメーラーやWebブラウザが操作できなくなるので、個別のマシンで動かすという人も少なくないですよ。私も2種類のゲームを同時にプレイするために、2台のマシンを動かしていた時期がありました」(パソコンショップ・アーク)といったコメントを得ている。
上記のコメントにあるように、2台目マシンは使わなくなったパーツを流用して組むことが多いようだ。そのためこういった用途では低価格なPCケースとディスプレイに人気が集まるという。ドスパラ秋葉原本店は「パーツのストックをたくさん持っている人でも、PCケースが余っているという場合はほとんどないです。このため、サブで使うことを前提にした安いケースの需要がありますね。特に、ATXマザーが搭載できるミドルタワーが人気です。新品でも5000円以下から選べますし」と語る。ディスプレイに関しては「新品なら1万円半ばで買える17〜19型は根強いニーズがありますね。ただ、今はフルHD液晶が2万円弱で買える時代なので、メインマシン用に新しいディスプレイを買って、お古をサブにあてるという方も増えています」(ツートップ秋葉原本店)とのことだ。
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