Acerが、CeBIT 2010の2日目となる3月3日にプレスカンファレンスを行った。いまや、欧州のみならず、ワールドワイドでトップクラスのシェアを得るまでになったAcerが大規模なイベントで世界に向けてメッセージを送る最初の機会としても注目される。
カンファレンスは、Acerの上級副社長 ワルター・デペラー氏による、グローバルにおけるAcerの業績説明から始まった。示された資料では、Acerの業績を「アジア大洋州」「欧州」「北米」「南米」「日本」の各地域ごとにデータを紹介している。Acerの2009年における業績は欧州と日本でマイナス成長となったが、同社の業績予測では、2010年にはあらゆる地域でプラス成長に転じるとする。
デペラー氏が紹介するPC市場の見通しでは、2010年にPCの需要が回復するという。その理由の1つとして、12歳以下の世代、高齢者、教育現場、女性というユーザー層が新しいPC市場を形成し、2012年にはノートPCの20%を12歳以下のユーザーが購入すると予測している。
また、デペラー氏はPCを訴求するポイントが変わってきていることを指摘する。そこでは、PCの技術的な特徴はメインの訴求ポイントとはならず、デザイン、質感といった見た目の印象が最も重要だと述べる。また、タッチ操作も若い世代ではごく普通となり、古いPCから新しいPCへ買い換える大きな動機になるだろうという考えを示した。
デペラー氏は、デスクトップPCの市場は縮小傾向にあるものの、決して消滅するものではなく、デザイン性に優れた液晶一体型PC、省スペースフォームファクタの採用、タッチパネルの搭載、立体視対応ディスプレイの採用などで緩やかな成長を維持すると見る。
一方、ノートPCは今後3年間で年20%で成長し、主流となるモデルでは、Thin & Light、8〜10時間のバッテリー駆動時間、3G通信の対応、タッチパネルの搭載、立体視対応のディスプレイが求められるようになると述べた。
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