マイクロソフトは4月20日、システムビルダー4社と協業し、Windows XPを搭載するNetbookのユーザーを対象に、Windows 7移行サービスを開始すると発表した。パートナーは(サービス開始時点で)アプライド、クレバリー、サードウェーブ、ユニットコムの4社。サービス内容は各社異なるが、基本的にはDSP版のWindows 7とメモリやHDD/SSDといったハードウェア、およびインストール作業などの技術サービスを組み合わせたパッケージとして提供される(詳細情報:Netbook向けWindows 7移行サービス)。パートナー各社のサービス概要は以下の表を参照してほしい。
| パートナー | サービス概要 | 詳細ページ |
|---|---|---|
| アプライド | HDDの換装、OSインストール | http://www.applied-net.co.jp/ |
| クレバリー | メモリの増設およびOSインストール ※ReadyBoost対応16GバイトUSBメモリプレゼント | http://www.clevery.co.jp/pc-clinic/netbook_upgrade.html |
| サードウェーブ(ドスパラ) | メモリ、HDD/SSDの換装、OSインストール | http://www.dospara.co.jp/goods_pc_topics/share.php?contents=netbook_win7_cam |
| ユニットコム(パソコン工房、フェイス、ツートップ) | ハードウェアの強化、OSインストール、データ移行など | http://www.pc-koubou.co.jp/shop/contents/support/support_win7.php |
マイクロソフトはこれまで、Windows 7への移行を促進する施策として、コンシューマー向けにはWindows 7未対応PCの買い換えやWindows 7対応PCのアップグレード/買い増し需要を主なターゲットにしてきた。一方、市場には2008年以降急速にシェアを伸ばした約277万台のNetbookが存在(出典:GfK,2010年2月)しており、このうち90%弱がWindows XPを搭載している。このため同社は、今後このカテゴリにも積極的にアプローチし、Windows 7への移行を促す考えだ。
低いシステム性能と引き替えに安価な価格設定から人気を博したNetbookだが、「2台目として購入するヘビーユーザーだけでなく、通常のPCとして購入する一般ユーザーへ広がったために、かえって“CPU性能が低い”といった不満の声を多く聞くようになった」とマイクロソフトの中川哲氏は指摘する。同氏は、既存のNetbookにメモリを増設し、Windows 7とWindows XPをインストールした際のベンチマークテストの結果を示しながら、「Windows 7のほうが速い。特に起動やシャットダウンの速度が優れている」とWindows 7へ移行するメリットを強調した。「ノートPCのハードウェアを(ユーザー自身で)強化するのはなかなかしんどい作業だが、システムビルダー4社の協力によって、“めんどくさい”“自信がない”といった人でもアップグレード可否の判定から増設までをサポートしてくれる。連休中にWindows 7へアップグレードしたいという人は是非利用してほしい」と訴えた。


コンシューマー市場でWindows 7への移行を促す第3のターゲットがNetbook(写真=左)。市場に存在する277万台のNetbookのうち89%がWindows XPを採用しているという(写真=中央)。Windows XPとWindows 7の性能比較。特にWindows 7は起動とシャットダウンが速い(写真=右)

「Windows 7は軽くて快適なOSとして市場に迎えられた。Netbookアップグレードサービスはパソコンクリニック(同社のサポートサービス)と理念が合致するのでよい機会だと思う」と語るクレバリー代表取締役の後藤隆氏(写真=左)。サードウェーブ取締役の永井正樹氏は「今回の移行サービスや連休中に開催するPCゲームフェスタを通じてWindows 7のよさを体験できるよう貢献したい」とコメント(写真=中央)。普段からNetbookを使っているというユニットコム取締役事業統括本部長の前谷正弘氏は、飛行機の着陸前にPCの電源を落とそうとしてなかなかシャットダウンできなかった体験を語り、会場の笑いを誘いながら「高速なWindows 7に移行すれば改善できます」とまとめた(写真=右)
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