「PowerDVD 10 MarkII」で普通のユーザーに訴求する3D VisionIONはどうなる。Tegraはどうなる(1/3 ページ)

» 2010年07月16日 19時55分 公開
[長浜和也,ITmedia]

「普通のユーザー」に3D Visionを訴求したい

NVIDIAがBlu-ray 3Dの検証用として用意している評価システム。PCゲーマー向けと異なり、コンパクトなキューブタイプのPCというイメージを演出している

 NVIDIAが進めている立体視技術「NVIDIA 3D Vision」は、ゲームタイトルでの訴求とともに、ASUSのノートPC「G51Jx 3D」や東芝の「dynabook Satellite AXW/90MW」など3D Visionに対応したノートPCのリリースや、立体視に対応したメジャー映画の登場、Blu-ray 3Dへの対応など、ゲームユーザー以外へのアピールも積極的に行っている。

 NVIDIAで、3D Vision 開発チームのマネジメントとプロモーション全般を担当しているパトリック・ボーリュー氏が、「普通のユーザーのための3D Vision」について説明した。

 現在、3D Visoin対応の動画コンテンツとして最も高画質なのは、、Blu-ray Discに収録された“Blu-ray 3D”対応のコンテンツになる(現在入手できるのは「MONTERS vs. ALIENS 3D」に限られるが)。そのほか、スポーツの分野でゴルフのマスターズを立体視ストリーミングデータで試験的に配信したほか、先日行われていたサッカーのFIFA ワールドカップでも立体視動画配信の実験を行っていた。

 視点が動かず、プレイヤーの動きも少ないゴルフの実況なら耐えられるが動きの速いスポーツの実況に立体視は向いていないという意見も多いが、実際に視点が激しく動くサッカーの立体視ストリーミング画像を見ても、それほど苦痛を感じなかったのは驚きだった。

 パトリック氏は、静止画による立体視利用にも触れ、富士フイルムの3Dカメラ「FINEPIX REAL 3D W1」や2台のカメラをセットして同時にシャッターを切り、ソフトウェアで立体視表示処理をした画像の楽しみをアピールしている。

 「2台のカメラを使って立体視映像を作成できる技術は以前から知られているが、コンシューマーレベルで、実用に耐えられる立体視画像が撮影できるとは、最初は信じてもらえなかった。今は、家庭でも高画質の画像を簡単に撮影できるようになった」(パトリック氏)

「3タイトル」と「400タイトル以上」の違いはなぜ?

 パトリック氏は、ゲームを立体視で楽しむ場合における3D Visionの優位性について、プレイステーション 3と比較することで説明している。

 「プレイステーション 3もファームウェアのアップデートでゲームの立体視に対応した。しかし、そのアップデートで立体視に対応するゲームは、現時点で3タイトルにとどまる。しかし、PCゲームなら、3D Vision対応で立体視表示が可能なゲームタイトルはすでに400を超えている。この違いは、プレステーション 3用のゲームタイトルでは、立体視表示を実現するためにプログラム自体を変更し、画質を犠牲にして立体視に対応しなければならないのに対して、3D Visionはドライバレベルで立体視表示を可能にするので、ゲームプログラムは変更をする必要がない」(パトリック氏)

ディスプレイは日本エイサーの「GD245HQ」が用意された。23.6型ワイドで1920×1080ドット表示、垂直同期クロック120MHz対応の立体視対応液晶ディスプレイだ(写真=左)。3D Visionで利用できる立体視メガネはNVIDIAの「GeForce 3D Vision Glasses Kit」が現状ではほぼ唯一のモデルとなる(写真=中央)。評価用システムはCPUがCore 2 E8400(3.0GHz)、GPUはGeForce GT 240搭載グラフィックスカードの構成だ(写真=右)

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