ここからはPCとしての基本性能を確かめるため、各種ベンチマークテストの結果を見ていこう。
Windows 7標準のWindowsエクスペリエンスインデックスの結果は右の画面の通り。CPU内蔵グラフィックス機能を利用しているため、グラフィックス関連のスコアはやや低めだが、プロセッサは6.8、メモリとプライマリハードディスクはともに5.9と十分に高いスコアを出しており、Windows 7を快適に利用できる基本性能を備えていると判断できる。
PCMark05やPCMarkVantageといった総合的な性能を見るテストのスコアもよい。グラフィックス関連のスコアが相対的に低めではあるものの、弱点というほどでもなく、CPUを中心とした基本的な処理性能は優秀といえる。3D描画関連のテストについては、やはりCPU内蔵グラフィックスだけにスコアが低い。オンラインベースのカジュアルゲームなどなら対応できるといった程度だ。
ちなみに、より高いスペックを望むのであれば、VAIOオーナーメードモデルでCore i7-620M(2.66GHz/最大3.33GHz)やGeForce 310M(グラフィックスメモリ1Gバイト)も選択できる。
動作時の静音性についても騒音計で確認した。室温27度、暗騒音32デシベルの室内で本体正面から30センチ離れた場所で騒音レベルを計測したところ、アイドル時や低負荷、YouTube利用時では36デシベル、高負荷時では43デシベルという結果だった。
テスト時は室温が少し高いこともあってか、特別に静かという印象は受けなかった。静かな部屋ではアイドル時でもファンが回っていることがはっきり認識でき、高負荷時はファンのモーターがうなるような音が少し気になった。もっとも、エアコンやほかの家電などが動作しているようなごく普通の環境ならば、特に気になるほどではないだろう。
以上、VAIO J店頭モデルの最上位機であるVPCJ119FJ/Bの実力をチェックした。オフィススイートにOffice Personal 2010が付属した構成で、量販店での実売価格は20万円を切っている。
最近のPCの価格からすれば安くはないが、タッチ操作に対応した明るく鮮やかなフルHD液晶ディスプレイを装備し、高い基本性能と強力なテレビ+Blu-ray Discレコーダー関連機能を備えていることを考えれば妥当だろう。21.5型というデスクにも置きやすい画面サイズと、ボードスタイルならではの省スペース性、VAIOシリーズらしいハイセンスなデザインの魅力も大きい。
特にテレビの視聴/録画を行う前提でPCの購入を検討しているのであれば、VPCJ119FJ/Bはその期待に高いレベルで応えてくれるはずだ。
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