3回に渡ってお届けしてきた「VAIO P」2010年夏モデルのレビューもいよいよ最終回を迎える。
先に掲載したレビュー前編では、一新されたボディデザインや基本スペック、キーボードとタッチパッドの使い勝手、液晶ディスプレイの視認性などをチェックし、続くレビュー中編では3つの内蔵センサー(加速度、地磁気、照度)がもたらす新機能やプレイステーション 3との連携について見てきた。
今回のレビュー後編では、スペックが異なる3台の新型VAIO Pと従来モデルを用意し、パフォーマンスやWindows 7の基本動作にかかる時間、バッテリー駆動時間、動作時の発熱などをじっくりテストしていく。
なお、PC USERではレビュー以外にも、実機を分解しながらの開発者インタビュー、製品発表会のリポートなど、新型VAIO Pに関連した情報を多数公開している。下記の囲みにある記事も併せてご覧いただきたい。
今回入手した3台の新型VAIO Pは、Atom Z560(2.13GHz)と256GバイトSerial ATA SSD搭載のハイエンドなソニースタイル直販VAIOオーナーメードモデル「VPCP11ALJ(ブラック)」、Atom Z550(2.0GHz)と256GバイトSerial ATA SSD搭載のVAIOオーナーメードモデル「VPCP11ALJ(オレンジ)」、そしてAtom Z530(1.6GHz)と64GバイトUltra ATA SSD搭載の店頭販売向け標準仕様モデル「VPCP119KJ/P(ピンク)」だ。また、比較用としてAtom Z550(2.0GHz)と256GバイトSerial ATA SSD搭載の従来モデル「VGN-P92LS」も用意している。
レビュー前編で紹介した通り、128Gバイト/256GバイトSerial ATA SSDはUltra ATA/100変換アダプタ経由でチップセットに接続される。標準仕様モデルが内蔵するUltra ATA SSDとVAIOオーナーメードモデルで選べるSerial ATA SSDの性能差、CPUグレードを上げた場合のパフォーマンスアップが気になるところだ。
特にVAIOオーナーメードモデルで新採用のAtom Z560(2.13GHz)を選択すると、チップセットがIntel SCH(System Controller Hub) US15Wから、同US15Xに変更される点は見逃せない(選択時の製品着荷は7月上旬以降を予定)。US15Xでは内蔵グラフィックスコアのIntel GMA 500が200MHzから266MHzに高クロック化されるため、CPUの高速化も合わせてどの程度パフォーマンスが改善されるのかが見ものだ(そのほかの機能は基本的にUS15Wと変わらない)。また、Atom Z550(2.13GHz)と256GバイトSSDを搭載した新旧モデルの比較にも注目してほしい。
これら4台のスペック表とデバイスマネージャの画面は以下にまとめた。スペック表には重量の実測値も掲載しているが、いずれも600グラム程度と軽い。なお、最軽量となる約595グラムの構成は、ブラッククロコダイル以外のカラー、64GバイトUltra ATA SSD、無線WANなし、WiMAXなし、ワンセグチューナーなし、ノイズキャンセリングヘッドフォンなし、Webカメラなし、英字配列キーボード、Sバッテリーを選択した場合の値だ。
今回テストした「VAIO P」 | ||||
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モデル名 | VPCP11ALJ(ブラック) | VPCP11ALJ(オレンジ) | VPCP119KJ/P | VGN-P92LS(旧モデル) |
モデル区分 | VAIOオーナーメードモデル | 標準仕様モデル | VAIOオーナーメードモデル | |
発売日 | 2010年5月22日 | 2009年10月22日 | ||
OS | 32ビット版Windows 7 Professional | 32ビット版Windows 7 Home Premium | 32ビット版Windows 7 Professional | |
ボディカラー | ブラック | オレンジ | ピンク | オニキスブラック・モザイク |
CPU | Atom Z560(2.13GHz) | Atom Z550(2.0GHz) | Atom Z530(1.6GHz) | Atom Z550(2.0GHz) |
メインメモリ | 2Gバイトオンボード(DDR2-533 SDRAM) | |||
チップセット | Intel SCH US15X | Intel SCH US15W | ||
グラフィックス | チップセット内蔵(Intel GMA 500) | |||
液晶ディスプレイ | 8型ワイド(1600×768ドット)、LEDバックライト・低反射コート | |||
データストレージ | SSD 256Gバイト | SSD 64Gバイト | SSD 256Gバイト | |
無線WAN+GPS | − | |||
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n | IEEE802.11b/g/n | IEEE802.11a/b/g/n | IEEE802.11b/g/n |
WiMAX | 搭載 | − | 搭載 | − |
Bluetooth | Bluetooth 2.1+EDR準拠 | |||
ワンセグ | − | |||
NCヘッドフォン | − | |||
Webカメラ | MOTION EYE(有効画素数31万画素) | |||
キーボード | 英語 | 日本語(かな文字あり) | 日本語・ダークブラウン | |
バッテリー | Sバッテリー | |||
本体サイズ | 245(幅)×120(奥行き)×19.8(高さ)ミリ | |||
重量(公称値) | 約612グラム | 約611グラム | 約619グラム | 約588グラム〜 |
重量(実測値) | 約607グラム | 約607グラム | 約613グラム | 約599グラム |
価格 | 14万2300円 | 11万9800円 | 実売10万円前後 | 11万300円(販売終了) |
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