ベンチマークテストで振り返る2010年のCPU:イマドキのイタモノ(2/3 ページ)

» 2010年12月28日 16時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]

Gulftownはあらゆる意味で最強だった

 2010年には、インテルとAMDからコンシューマー向けCPUでは最多となる6コア搭載モデルが登場した。その一番手となったのが“Gulftown”という開発コード名で知られていたインテルの「Core i7-980X Extreme Edition」だ。6コア搭載のHyper-Threading Technology対応で、同時に処理できるスレッドの数は12に達する。

 “イマイタ”レビューで行ったベンチマークテストの結果で4コア搭載8スレッド同時処理に対応するCore i7-975 Extreme Editionと比較すると、Sandra 2010でCPUに特化した測定項目やCINEBENCH R11.5のようにマルチスレッドの効果が明らかなベンチマークテストの結果において、コア数と同時処理スレッド数に見合った“ほぼ1.5倍”になった。ただ、メモリ帯域に特化した測定や総合結果のスコアを示すPCMark 05、PCMark Vantageでは、クアッドコアのCore i7-975 Extreme Editionに逆転される局面も確認された。

SYSMark 2007 Preview Patch-5(v1.06) OVERALL
CINEBENCH R10
システム全体の消費電力

価格で勝負するAMDの6コアモデル

 AMDの6コアモデルとして登場した“Thuban”世代の「Phenom II X6 1090T Black Edition」は、3万円台というCore i7-980X Extreme Editionの3分の1に相当する実売価格や、インテルのTurbo Boost Technologyに相当する技術として導入された「Turbo CORE Technology」などが注目された。Turbo CORE Technologyは、3コア単位の制御ながらシステム負荷が低い場合は動作するコア数を減らして動作クロックを動的に引き上げるもので、定格動作クロックが3.2GHzのPhenom II X6 1090T Black Editionでは、最大3.6GHzまで上がるとされている。

 Phenom II X6 1090T Black Editionで測定したベンチマークテストの結果は、CPUのマルチコア処理を利用するテストにおいて、Phenom II X4 965 Black Editionを大きく上回るものの、総合結果を示すテスト、ユーザーの利用状況を想定したアプリケーションテストでは、Phenom II X4 965 Black Editionを下回る場合もあった。

Sandra 2010 Processor Arithmetic
Sandra 2010 Processor Multi-Media
システム全体の消費電力

最高に遊べる“K”モデル!

 インテルが5月にリリースした“K”モデルは、ある意味“6コア”モデル以上に、自作PCユーザーに対して大きなインパクトを与えたCPUといえるだろう。それまで、“Extreme Edition”だけでできたオーバークロック設定を、“Clarkfield”世代の「Core i7-875K」と“Lynnfield”世代の「Core i5-655K」で可能にしたのがKモデルで最も重要な存在意義といえるだろう。

 イマイタレビューでは、定格動作の状態と、オーバークロック設定の状態(TurboBoost時の上限倍率を、Core i7-875Kで「4コア時26倍」「3コア時28倍」「2コア時30倍」「1コア時32倍」、Core i5-655Kで「2コア時32倍」「1コア時35倍」とした。それぞれ、1コア動作時の動作クロックは4.26GHz、4.66GHzとなる)でベンチマークテストを実行し、結果がどれだけ向上したのかをチェックしている。ただ、KモデルのオーバークロックがTurbo Boost Technologyの挙動に依存しているため、システム温度の状態によっては思うように結果が上がらないという“奥の深さ”も確認された。

Core i7-875K(写真=左)、および、Core i5-655K(右)のオーバークロック時のCPU-Zスクリーンショット。1コア動作のTBTが有効になるのは瞬間的なので、その状態を示したCPU- Zのスクリーンショットを撮るのは容易なことではない。とりあえず、4GHz(30倍)と4.53GHz(34倍)の状態を紹介しよう

PCMark Vantage Build 1.0.1.0(その1)
PCMark Vantage Build 1.0.1.0(その2)
MediaShow Espresso (FullHD MPEG2→PSP)

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