日本HPの“速くて安い”第2世代Core i7搭載ノートを徹底検証新Core i7搭載で6万円台から(1/5 ページ)

» 2011年01月17日 18時15分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

新Core i7搭載で求めやすい価格帯の大画面ノートPC

 1月11日、日本ヒューレット・パッカードの個人向けノートPC「HP Pavillion Notebook」シリーズから、2011年春モデルが発表された。先日の2011 International CESで発表されたばかりの第2世代Core iシリーズ(開発コード名:Sandy Bridge)を積極的に採用しつつ、低価格モデルも拡充することで、製品ラインアップを強化している。

 ここではHP Pavillion Notebookの2011年春モデルから、第2世代Core iシリーズのCore i7を採用した17.3型ワイド液晶搭載ノート「HP Pavillion Notebook dv7-5000」を中心として、その弟分である15.6型ワイド液晶搭載ノート「HP Pavillion Notebook dv6-4000 Premium」も交えて、じっくり実力を見ていこう。これらは、最新アーキテクチャを盛り込んだうえでコストパフォーマンスにも注力した注目機種だ。

 dv7-5000はオンラインストアのHP Directplusなどで取り扱う直販モデルのみ、dv6-4000 Premiumは量販店モデルと直販モデルが用意されるが、今回はハイスペックな構成で購入できる直販モデルを試した。

17.3型ワイド液晶搭載ノートPCの「HP Pavillion Notebook dv7-5000」。最小構成はCore i7-2630QM(2.3GHz/最大3.4GHz/3次キャッシュ8Mバイト)、Radeon HD 6570M、2Gバイトメモリ、500GバイトHDD、DVDスーパーマルチドライブ、64ビット版 Windows 7 Home Premiumを搭載し、価格は7万9800円から。
15.6型ワイド液晶搭載ノートPCの「HP Pavillion Notebook dv6-4000 Premium」。最小構成はCore i7-2630QM(2.0GHz/最大2.9GHz/3次キャッシュ6Mバイト)、Intel HD Graphics 3000、2Gバイトメモリ、320GバイトHDD、DVDスーパーマルチドライブ、64ビット版Windows 7 Home Premiumを搭載し、価格は6万6780円から

Huron Riverプラットフォームをいちはやく採用

 dv7-5000とdv6-4000 Premiumにおける最大の特徴は、何といっても「Sandy Bridge」こと第2世代のモバイル向けCore iシリーズを採用していることだ。このモバイル向けの第2世代Core iシリーズと対応チップセット(開発コード名:Cougar Point)で構成される新プラットフォームは「Huron River」の開発コード名で呼ばれる。

 すでにデスクトップ向けの第2世代Core iシリーズについては、PC USERでも解説記事やレビュー記事を掲載しているが、モバイル向けの第2世代Core iシリーズも基本的な構造や機能は共通だ。

 最大の特徴は、CPUにGPUコアを内蔵しており、それを前提にキャッシュメモリやメモリコントローラを再設計していることにある。第1世代Core iシリーズのデュアルコアモデル(開発コード名:Arrandale)でもCPUにGPUを統合していたが、半導体チップ自体は別々であり、同一のCPUパッケージ内で2つのチップを結合したものだった。また、CPUコアは32ナノメートルプロセス、GPUコアは45ナノメートルプロセスと別々の製造プロセスルールを採用していた。

 要するに不完全な統合だったといえるが、Sandy BridgeではArrandaleで別々だったCPUコアとGPUコアを1つの半導体チップ内に集積しており、CPUコアとGPUコアの32ナノメートルプロセス統一化、CPUコアとGPUコアでのキャッシュ共有やリングバスの採用によるI/O負荷の分散、さらにTurbo Boost Technologyの強化(Turbo Boost Technology 2.0)などによって、性能向上と消費電力低減の両方が期待できる。

左が旧世代のCore iシリーズ(Arrandale)、右が新世代のCore iシリーズ(Sandy Bridge)。Sandy BridgeではArrandaleで別々だったCPUコアとGPUコアを1つの半導体チップ内に集積した

 また、モバイル向け第2世代Core iシリーズに特有の機能としては、DisplayPort出力をチップセットを経由せず直接出力できる「eDP」(Enbedded DisplayPort)に対応する点が挙げられる。ArrandaleでもeDPをサポートしていたが、外部GPU接続用のPCI Expressと排他利用にとどまっていたのに対し、PCI Expressと独立して用意される点が異なる。

 もっとも、現状のノートPCではチップセットを経由してのLVDSインタフェースによる液晶ディスプレイ出力が一般的なので、まだ実質的なメリットはない。将来的には消費電力と実装面積の面で、このeDPの存在が大きな意味を持つこともあるだろう。

CPUは第2世代Core i7から選択可能

 では、dv7-5000の基本スペックを確認しよう。CPUの選択肢は、Core i7-2820QM(2.3GHz/最大3.4GHz/3次キャッシュ8Mバイト)、Core i7-2720QM(2.2GHz/最大3.3GHz/3次キャッシュ6Mバイト)、Core i7-2630(2.0GHz/最大2.9GHz/3次キャッシュ6Mバイト)の3種類が用意されている。いずれのCPUもクアッドコアで、TDP(熱設計電力)は45ワットだ。

 この45ワットというTDPはCore i7-840QM(1.73GHz/最大3.06GHz/3次キャッシュ8Mバイト)やCore i7-740QM(1.73GHz/最大2.93GHz/3次キャッシュ6Mバイト)など、第1世代Core iシリーズのクアッドコアモデル(開発コード名:Clarksfield)と同じだが、これら第1世代のクアッドコアモデルがGPUコアを内蔵していなかったのに対し、第2世代ではGPUコアも含めてのTDPなので、GPUコアのぶんだけTDPが下がったといえる。

CPU-Zによる情報表示画面。今回入手したdv7-5000の直販モデルは、Core i7-2820QMを搭載していた。このCPUの基本動作クロックは2.3GHzだが、アイドル時には省電力機能のEIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)により動作クロックと電圧を下げる。アイドル時の動作クロックは800MHzだった
Core i7-2820QMは、Turbo Boost 2.0に対応しており、高負荷時には電力や温度の余裕の範囲内で動作クロックを上昇させる。Core i7-2820QMの場合、3〜4コア有効時は3.1GHz、2コア有効時は3.3GHz、1コア有効時は3.4GHzが上限となっている。Super PI/Mod 1.5 XS実行中の動作クロックは約3.1GHzだった。ごくまれに約3.3GHzまで上昇することもあった
Core i7-2820QMのCINEBENCH R11.5でのレンダリングテスト(CPU)中の情報表示画面。このテストはマルチスレッドに最適化されており、CPU内蔵コアすべてに大きな負荷がかかる。当初は約2.9GHzでスタートするが、数秒経過するごとに約2.8GHz、約2.7GHzへとクロックが下がり、2.7〜2.6GHzの間で安定し、最後まで処理を終えた。このようなフルにCPUリソースを使う処理では、上限まで上がったまま処理を終えることはまれだと思われる

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