液晶ディスプレイは、dv7-5000が17.3型ワイドの1600×900ドット表示で、dv6-4000 Premiumが15.6型ワイドの1366×768ドット表示だ。画面サイズを考えると、より高解像度の選択肢(特にdv7-5000はフルHDの選択肢)も欲しかったところだが、画面サイズに対して解像度が高すぎないので、アイコンやボタン、文字などは見やすい。表面はどちらも光沢仕上げとなっている。
表示品質については、dv6-4000 Premiumが搭載する15.6型ワイド液晶のほうが最大輝度が高く、そのぶん画面への映り込みも目立たない。dv7-5000は最大輝度がdv6-4000 Premiumより暗めで、映り込みも気になりやすい印象を受ける。明らかに視認性が劣るというほどではないが、上位モデルであることを考えると物足りない。
どちらもノートPC用の標準的なTN方式の液晶パネルなので、上下方向の視野角は少し狭いが、こちらは液晶ディスプレイのチルト調整で正面近くから見るようにすれば問題ないだろう。2機種とも液晶ディスプレイは135度程度まで開く。
dv7-5000は前面にAltec Lansingブランドのステレオスピーカーを内蔵することに加えて、底面の奥にはサブウーファー(HPトリプルバス・リフレックス・サブウーファー)を実装する2.1ch構成を採用している。同社の14.1型ワイド液晶搭載ノートPC「HP ENVY14 Beats Edition」と同様、リアルなスタジオ/ライブサウンドを再現するソフトウェアによる音響処理技術「Beats Audio」にも対応する。
dv6-4000 Premiumもやはり前面にAltec Lansingブランドのステレオスピーカーを内蔵する。ただし、サブウーファーはなく、ソフトウェアの音響技術としては、音楽や映画、ゲームなどコンテンツに応じた臨場感を演出する「Dolby Advanced Audio」だ。
どちらもPC内蔵のスピーカーとしては良好な音質で、特にdv7-5000はサブウーファーのおかげで、ノートPCとは思えないような迫力ある重低音が楽しめる。こうしたオーディオ面のこだわりはありがたい。
キーボードは、日本HPが「浮き石型」と呼ぶアイソレーションタイプを採用。主要キーを含めて多くのキーで約19(横)×19(縦)ミリとゆったりしたキーピッチに、2ミリのキーストロークを確保している点は共通だが、配列などは2機種でかなり異なる。
dv7-5000は、ボディサイズの余裕を生かしてテンキーを装備する。使用頻度の高いキーはキーピッチがそろっているが、上下のカーソルキーだけは縦が約9ミリと小さいので押しにくい。通常キーとテンキーの間隔は5ミリ程度と広くないため、人によってはミスタイプが不安になるかもしれないが、dv6-4000 Premiumより使いやすい印象だ。
dv6-4000 Premiumは、主要キーのキーピッチこそ均一だが、Enterキーの右隣にPgUp/PgDnなどを配置するほか、左端にメーラー、HP MediaSmart(映像/音楽コンテンツ再生ツール)、ブラウザ、プリンタ、電卓などを起動するワンタッチキーを配置しており、配列にクセがある。個人的には左端にワンタッチキーが配置されていることの違和感が大きく、ホームポジションに指を置いたつもりでも、実際にはホームポジションよりかなり左側に置いていたということがあった。慣れるまでは少々戸惑いそうだ。
いずれもキータッチは適度に保たれているが、キーボードユニットの中央付近に少したわみがあり、キートップの形状がほぼ平板なので、長時間の入力作業では少し疲れるかもしれない。
なお、2機種ともにファンクションキーはメディア操作ボタンと共有になっており、標準ではメディア操作ボタンのほうが優先されているため、ファンクションキーとして利用するにはFnキーとの同時押しをする必要がある。この動作はBIOSセットアップで逆に設定することも可能だ。
ポインティングデバイスは、いずれもタッチパッドとクリックボタンを一体化した「クリックパッド」を採用している。タッチパッド表面に左右ボタン部分を示すラインがプリントされており、その辺りを下に向かって押すと、パッド全体が沈み込んでクリックされる、アップルのMacBookシリーズにも見られる仕組みだ。
クリックパッドには、シナプティクス製のマルチタッチ対応ドライバが導入されており、2本指での縦横スクロール、つまみズームなどの機能が標準で有効になっている。
パッドサイズはボタン部分も含めて約107×65ミリと大型で、2本指での操作も無理がない。ただし、ボタンはストロークが浅くて硬く、意識して端を押さないとうまくクリックできないので、直感的に操作しづらい。据え置き型のノートPCなので、外付けのマウスを使えばすむ話だが、改善の余地はあるだろう。
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