写真と動画で見る“2Way”スレートPC「FMV LIFEBOOK TH」キーボード搭載+Oak Trailで差別化(1/2 ページ)

» 2011年05月17日 11時15分 公開
[前橋豪,ITmedia]

富士通の新型スレートPCは2Wayスタイルがポイント

富士通の新型スレートPC「FMV LIFEBOOK TH40/D」

 5月13日に発表された富士通の2011年PC夏モデルにおいて、目玉機種となるのが新シリーズの「FMV LIFEBOOK TH」だ。THというシリーズ名にはTouch、Thin、Two Wayといった意味を込めたという。

 その名の通り、薄型のボディにタッチパネル付きの10.1型ワイド液晶ディスプレイとキーボードを搭載。スレート型(ピュアタブレット型)フォルムでのタッチ操作と、ノートPC型フォルムでのキーボード入力という、2つのスタイルで利用できる「ハイブリッドモーション」を実現しているのが面白い。

 ラインアップはTH40/Dの1モデル展開で、発売は2011年6月下旬の予定だ。価格はオープン、実売価格は8万円前後(同社直販の「WEB MART」では7万9800円)となっている。

 ここでは発売に先駆け、TH40/Dの試作機を入手したので、まずは写真と動画でその特徴をチェックしていく。試作機なので、実際の製品と異なる可能性がある点はお断りしておく。PC USERでは製品版が入手できたら、改めてレビューを行う予定だ。

2つのスタイルはどう使い分ける?

 まずは特徴的なハイブリッドモーションから見ていこう。キーボードを収納した状態ではスレート型のフォルムとなり、Webブラウズや写真閲覧などをタッチパネル操作で直感的に行える。

 本体サイズは274(幅)×188(奥行き)×17.4(高さ)ミリ、重量は約1.1キロ(試作機の実測値は1.08キロだった)と、キーボードを内蔵している割に薄型軽量となっており、この状態ではディスプレイのヒンジやキーボードなどが一切見えず、ディスプレイ部とキーボード部がキレイに重なっていて段差がないため、キーボードの存在は感じない。1.1キロの重量は10型クラスのタブレットデバイスとしては重いほうだが、ファンレス設計による均一で薄いボディも手伝って、それほど持つのがつらい印象はなかった。

 Windows 7標準のマルチタッチ機能に対応し、2本の指による拡大/縮小などのジェスチャーやソフトキーボードでの入力など、このままでも一通りの操作が行える。加速度センサーの内蔵により、本体の向きに合わせて、横位置表示と縦位置表示が自動的に切り替わる仕組みだ。

 ディスプレイには1024×600ドット表示の10.1型ワイド液晶パネル(TN方式)を採用。白色LEDバックライトを搭載し、液晶パネル表面はフレーム部までシームレスにつながった光沢仕様の「フルフラットファインパネル」としている。

スレートPCスタイルの正面(写真=左)。横位置で見た場合、画面の上部にWebカメラ、左下にマイクを備えている。加速度センサーの内蔵により、本体を縦向きにすると、表示も縦位置になる(写真=中央)。液晶パネルはTN方式で、縦位置では上下方向の視野角が狭くなる。液晶ディスプレイは1024×600ドット表示で、フレーム部までシームレスにつながった「フルフラットファインパネル」だ(写真=右)

キーボード部とキチンと重なり合っており、クラムシェル型タブレットPCのようなキーボードによる厚みはあまり感じない(写真=左)。初代iPadと並べてみた(写真=中央/右)。TH40/Dはワイド画面を採用しているため、幅があるが、キーボード搭載の割に薄く仕上がっている


 じっくり文章を入力したい場合は、液晶ディスプレイをずらしてキーボードを利用する。液晶ディスプレイ部の端を持ち、後方にスライドさせながら持ち上げることで、ディスプレイ裏側のアームが立ち上がり、隠されていたキーボードが現れる仕組みだ。液晶ディスプレイ部はキーボード上部の段差にカチッとはまるようになっている(チルト調整には対応しない)。

 このスタイルは、通常のノートPCのように使えるほか、本体を手に持たずに机上でタッチ操作したい場合にも役立つだろう。

 キーボードは日本語87キー仕様だ。最近採用例が多いアイソレーション型のデザインではなく、フラットなキーを敷き詰めている。キーピッチは約16.2ミリと少し狭く、キーストロークは約1.4ミリを確保する。Enterキー周辺や最下段のキーに狭いピッチは見られるが、小型の割にキーレイアウトのクセは少ない。

 スペースバーの右隣には、赤外線方式の小型ポインティングデバイス(指先ポインタ)を装備。指先ポインタはボタンになっており、これをグッと押し込むことで左クリックが行える。その隣には右クリック用のキーも配置され、液晶のタッチパネルを使わずに、キー入力しながら手元でポインタの操作もこなせる。

液晶ディスプレイをスライドさせると、キーボードが現れる(写真=左)。キーボードは日本語87キー仕様で、無理のないキーレイアウトだ(写真=中央)。スペースバーの右には赤外線方式の小型ポインティングデバイス(左クリックボタン兼用)と、右クリック用のキーが配置されている(写真=右)

液晶ディスプレイの裏面中央には薄型のアームが内蔵されており、キーボード利用時は液晶ディスプレイを支える。左2枚の写真ではアームの構造が見やすいように液晶ディスプレイをさらに持ち上げているが、通常はこのようなスタイルで利用することはない




バッテリーは着脱不可、駆動時間は公称6時間

 23ワットアワーのリチウムポリマーバッテリーを内蔵し、公称のバッテリー駆動時間は約6時間としている。バッテリーは取り外せない仕様だ。付属のACアダプタは、実測で本体部のサイズが36(幅)×86(奥行き)×26(高さ)ミリ、重量が143グラムと小型軽量だった。しかし、電源ケーブルは3ピンの太いタイプなので、電源ケーブル込みの重量は307グラムとなり、ややかさばる。

裏面はフラットでシンプルにまとまっている(写真=左)。ファンレス構造で、排気用のスリットなどもない。左右にはステレオスピーカーを内蔵する(写真=右)

富士通パソコンFMVの直販サイト富士通 WEB MART
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