次に個人向けの23型フルHD液晶ディスプレイ「x2301」だ。
先に紹介したL2201xより一回り画面サイズが大きく、まったく違ったボディデザインを採用する。操作ボタンやインタフェースを台座部に集め、電源はACアダプタを採用し、白色LEDバックライトを内蔵することで、液晶ディスプレイ部を最薄部で9.8ミリまで薄型化しているのが目を引く。
画面下のフレームにはアルミニウム素材を使い、後方に向かって隆起する曲線的なフォルムの台座部を組み合わせて、その台座部表面にはアクアブルーのクリアパーツを貼り付けるなど、細部までデザインを作り込んでいる。こちらの背面は樹脂製なので、L2201xほどの剛性感はなく、軽さがある。
本体サイズは552(幅)×139(奥行き)×400(高さ)ミリ、重量は約3.5キロ。最薄部こそL2201xより薄いが、実際は台座部の奥行きが139ミリあり、さらに台座部背面にインタフェースが配置されているため、ここに各種ケーブルを接続すると、奥行きは大体180ミリ程度必要になる。台座部は画面の前方に55ミリ程度出っ張るだけなので、じゃまな感じはせず、十分省スペースといえるだろう。
画面のチルト角度は−5度から20度の範囲で調整可能だ。液晶ディスプレイ部が軽いため、少しの力で角度を調整でき、手を離したところできちんと止まる。
台座部背面のインタフェースはDVI-D(HDCP対応)、HDMI、アナログRGBの3系統映像入力を装備しており、L2201xに比べて幅広い機器と同時に接続できる。台座部前面には電源ボタンのほか、「OSDメニュー起動」「下」「上」「OK」の各操作ボタンが配置され、押すと光る仕組みだ。OSDメニューが起動していないときに下ボタンを押すと画質モード(クイックビュー)、上ボタンを押すと映像入力が切り替えられる。
L2201xが対応していないOSDメニューからの各種設定も可能だ。輝度、コントラスト、色温度(暖色:5000K、標準:6500K、寒色:9300K、カスタム:RGB個別調整)、画質モードのクイックビュー(動画、写真、ゲーム、文字入力、カスタム)、カスタムスケール(スクリーンに合わせる:フルスクリーン拡大、縦横比に合わせる:縦横比を維持したまま拡大、オーバースキャン:画面の端を切る)、シャープネス(5段階)、オーバードライブ(オン/オフ)、動的コントラスト制御(オン/オフ)といった設定メニューを用意している。用途別の画質モードや色温度の数値設定が可能な点は便利だ。
液晶ディスプレイの基本スペックは、液晶パネルが1920×1080ドット表示の23型ワイド(グレア)、輝度が250カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1(ダイナミックコントラスト比は800万:1)、視野角が上下160度/左右170度、応答速度が3ms(グレーからグレー)、表示色が1677万色、色域がNTSC比で72%(sRGB相当)だ。視野角の値を見て分かる通り、こちらの液晶パネルは標準的なTN方式となっている。消費電力は最大で30ワット、待機時で0.5ワット未満だ。
次のページではL2201xとx2301の表示品質を見ていこう。
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